新年あけましておめでとうございます。年頭にあたりご挨拶申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、景気は緩やかな改善をみせており、産業界全体を見れば明るさを取り戻してまいりました。これは昨年12月14日の日銀短観でも2005年度の設備投資が9%増の見通しで発表されていることからも裏付けられます。この状況は少なくとも本年中は継続すると期待されており、実現すれば『いざなぎ景気』の4年9カ月を越すことになります。世界的に見れば、原油価格の動向や住宅バブルを背景とした米国経済の先行きなどのリスク要因もありますが、気を緩めずに積極的に行動することが求められる年ではないかと思います。
言うまでもなく計測と制御は世界のエレクトロニクス産業におけるマザー・テクノロジー、マザー・ツールとして、重要な役割を担っており、最近では、地球環境問題への対応や安全に対する取組みなど業界各社や工業会への期待もますます高まっています。
そのような中で行われた、「計測展2005 TOKYO」も関係業界の併設展のない中で、5万4000人を超える来場者をお迎えすることができ、出展各社のビジネスに繋がることを期待しています。また、先般、発表した「電気計測器の中期予測」において、2005年度見込は、2003年度から回復してきた半導体・IC測定器が一服し、7969億円と前年比4・2%減となっていますが、デジタル家電、携帯電話、カーエレクトロニクスが堅調に推移するとの見方から、2006年度は8146億円を予測し、以降2009年度迄、年平均で2・5%成長の予測をしています。
2006年度の事業についても、会員企業の発展に寄与するような付加価値の高い活動を次の通り、推進して参ります。
1.業界を代表して情報発信することによって、会員各企業の発展に寄与する。
2.会員各企業相互間における、種々の情報及び資源の有効な共有化を図る。
3.国内だけでなく世界の産業や科学技術の発展と地球環境の保全に貢献する。
4.行政、学会などをはじめ、国内外関係機関との連携・協調を図る。
その一つとして、情報発信と情報共有です。今まで他の業界をリードすべくWEEE/RoHS指令の最新情報の収集と提供、並びに国内関係機関との連携した対応を行ってまいりましたが、さらに強化していきたいと思います。また、当工業会の提案が国際標準として認められたPLIB辞書についても、拡充と実用化に向けて活動を推進していきます。
また、Webやメールでの情報発信もさらに充実させてまいります。重要なことは将来に明るいビジョンを持ったうえで、足元を見つめ、地に足を着けて日々の活動を充実させていくことであります。会員各社にとって単独では解決できない課題や役に立つ課題、さらに満足度を向上させる活動、国内外業界団体との交流などを通じて、当工業会の質的向上に力を入れてまいりたいと考えております。それらが工業会として、産業界や我々のお客様に役立つものになると思います。今年も明るい展望をもって、積極的に行動してまいりましょう。
最後に、本年も会員各社の協力のもと諸課題の解決に向けて、関係各位のご支援とご鞭捷を賜りますようお願い申し上げます。
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