ホーム計量関係機関および団体の行動の基本2007年・関係団体の行動の基本(2007年一覧)>(社)日本包装機械工業会

2007年・関係団体の行動の基本

世界の包装機械技術の発展と人材確保に努める

(社)日本包装機械工業会会長 石田隆一 


 新年明けましておめでとうございます。

 希望に満ちた輝かしい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中は弊会に対し、格別なるご交誼を賜り厚くお礼申し上げます。

 昨年のわが国の経済は、年初よりの好調な輸出と企業収益の回復基調を反映して株価も上昇し、民間設備投資も回復の動きが強まり、いざなぎ景気を超える景況で推移するなど、ようやく明るさがみられるようになってきました。

 このような環境の下で、わが国の「ものづくり産業」の根幹を担う一般機械工業の昨年度の生産高は対前年度比6・4%増の15兆4千億円が見込まれ、包装機械産業も国内の設備投資の回復の動きと、中国を中心とした東アジア諸国とヨーロッパ等への順調な輸出に支えられ、対前年度比2・9%増の4千2百億円台の生産高に達することが期待される状況にあります。しかし、先行きの景気の見通しは、個人消費が依然として回復感に欠け、持続的な安定した成長基盤を確保するまでには至っていない状況にあります。

 本年は2007年問題を抱え、団塊世代の多くの方が退職することが見込まれ、人材不足、ものづくり産業の根幹である技術・ノウハウの伝承等が危惧される状況下にあって、さらに少子高齢化が進むなど、ますますニーズは多様化し、包装機械に対する需要業界からの要求も多品種少量生産化に対応できる包装システムが求められてきております。

 さらに環境保護の面では、4月からの改正容器包装リサイクル法の施行と石油製品の値上がりにより、さらなる省資源・リサイクル化、省エネルギー化等を促進する製品の開発が求められ、安全、かつ衛生的な商品を流通・提供する立場から包装機械の安全・衛生性に対する要求が強まってきております。

 弊会ではこれらのニーズに応えるため、環境保護に配慮した新技術の開発に努めるとともに、安全・衛生面では独自に自主制定した「包装・荷造機械の安全基準−2004」と「包装・荷造機械の衛生基準−1999」の下で、包装機械の安全・衛生化を推進し、包装機械産業への信頼をさらに高めていきたいと考えております。

 一方、海外との貿易面では近年、中国を中心に東アジア諸国への日本の包装機械メーカーの進出が増加し、進出相手国あるいは東南アジア地域向の市場の確保と開拓を図る活動が活発化してきております。年々東南アジア諸国の国民総生産高も上昇し、これに伴い包装機械へのニーズが高まり、輸出は拡大の傾向にありますが、今後さらに各々の地域、国が求める製品の開発に努め、輸出比率を引き上げ、安定した産業の成長基盤を構築して内需依存型から輪出を指向した業界に脱皮したいと考えております。

 わが国の包装機械産業は、今や世界の包装機械の生産高の約20%を占めるまでに成長し、年々その責任と使命が増しておりますが、世界の包装機械産業も再編の動きが加速し、大手企業に集約化されるとともに発展途上諸国の追い上げも急を告げております。

 このような状況下で日本の包装機械産業は、これまでユーザーにマッチした製品を開発し、提供してきた技術と経験とを活かし、世界の包装機械技術の発展に向け寄与したいと考えております。また、人材の確保に努め、包装学校を通じての人材の育成に努めることにより理解と協調を図り、新たな発展基盤を醸成し、内外の需要業界の要求と期待に応える所存であります。

 最後に、本年も関係各位の倍旧のご支援とご協力をお願い申し上げ、新年のご挨拶と致します。

(以上)

 
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