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2007年・関係機関の行動の基本

官民の力を結集して自主性ある計量行政を

東京都計量検定所長 大平久夫 

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 平成5年に現計量法が施行され、早や10数年が経過致しました。この間、計量に係る技術革新や規制緩和の拡大、地方分権及び自治事務化などが進み、計量行政を取り巻く環境も大きく変化しております。また、計量制度が社会経済生活での基盤の1つであることの重要性も理解され、近年では正確計量による信頼性の確保や安全・安心への拠所として益々期待されてきております。

 昨年発表された計量行政審議会の小委員会報告案では、環境変化に対応した新たな計量制度の構築に向け、計量士や民間機関等の活用を図るなど、官民の力を結集して取り組むことが必要であるとして、各種施策が打ち出されております。 

 我々自治体としては、行政の役割と責務を再確認し自主性を高めた計量行政の推進、とりわけ事後規制や量目取締り等の充実・強化が求められていると考えております。現状では、計量制度見直しの動向を注視しつつ、規制改革や行財政改革、執行体制の状況などを踏まえて、計量行政を如何に推進していくべきか手探りの段階にあるといえます。

 一方、都道府県計量行政協議会では、これからの計量行政課題として、普及啓発の充実・強化と検査業務の民間委託化への対応問題等が話題になりました。とくに、普及啓発活動を幅広くより効果的に展開するためには、地域ごとに積極的に創意工夫を図るとともに、国や計量関係団体等との一体的展開も重要と考えております。都道府県計量行政協議会としては、このような全国共通の要望・意見等を集約し、適切な時期を見計りながら、引き続き国に意見具申・要望等をしていきたいと考えております。

 東京都におきましては、昨年から小型はかりを全て所在場所検査にて実施しております。定期検査に当たっては、道路渋滞や高層建築の有無、計量器の種類・設置状況等による様々な影響が考えられるため、将来の民間委託化を踏まえて情報収集に努めているところです。また、初年度に好評を博した都内の小学校への出前計量教室は、その後も多くの要望を頂いており、継続試行を行いながら本格実施に向けた検討を続けております。

 最後になりますが、都道府県及び都の計量行政が円滑に推進できますよう、引続き、国や行政機関、計量関係団体等の皆様方からのご支援、ご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

(以上)

 
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