平成20年の新年を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
本年の我が国経済を展望するに当たっては、引き続き、原油など資源価格の動向、米国発のサブプライム・ローン問題の広がり、大統領選の年に当たる米国や北京五輪を迎える中国の動きなど国際的な動向を注視していくことが求められます。国内的にも、財政その他の諸課題や少子高齢化などの構造的な変化、いわゆる格差問題などの重要課題に的確に対応していくことが期待されていますし、これまで以上に消費者利益、安全・安心の確保にも配意していく必要があるでしょう。
もう少し先に目を向けますと、中長期的に我が国が発展し続けていくためには、イノベーションの促進が不可欠であることに疑いはありません。その確保のためには、研究開発その他の活動のためのインフラ、すなわち、知的基盤の整備を着実に進めていく必要があり、中でも、計量標準の整備など時代の変化に即した度量衡システムの確保は、国の重要な任務であると認識しています。
計量標準の整備については、2001年に策定された第2期科学技術基本計画において、2010年を目途に世界最高水準の計量標準の供給を目指すことなどが謳われており、その着実な実施に努めているところです。
しかしながら、正しく「はかる」ことは全ての社会経済活動の基礎であり、ニーズの変化に即した対応が求められます。安全・安心への関心の高まり、技術の進歩、国際化の進展への対応といった多様な要請にも配意しつつ、引き続き行政としても的確な対応を心がけていきたいと考えています。
最後になりましたが、皆様方の益々の御健勝と御活躍をお祈りするとともに、私どもの施策に対する御理解と御支援をお願いいたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。
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