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2008年・関係機関の行動の基本〈東京都計量検定所〉

国と地方が連携した計量行政の推進を

東京都計量検定所長 大平久夫 

大平久夫

 平成20年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

 近年、計量・計測に係る技術水準の高度化や計量標準の国際化などが時代潮流になっております。そして、国民生活に直結した計量・計測は、健康管理面や生活環境、医療分野等において幅広く利用されているのが実状です。それだけに、計量・計測の根底をなす計量制度は、経済産業文化など社会生活の基盤の一つとして認識され、正確計量による信頼性、安全安心への拠所として益々期待されてきております。

 平成17年7月計量行政審議会に諮問された計量制度見直しは現在最終答申に至っておりませんが、自治体にとりましては今後もその動向を注視しつつ、規制改革や行財政改革等を踏まえた取組みが急務となっております。現状は、適正計量の実施の確保に向け、自主性ある計量行政を如何に推進していくべきか手探りの段階にあると言えます。

一方、都道府県計量行政協議会では、国際化対応等を踏まえて計量制度の目的を鑑みると、全国一律での計量標準、技術等の下で統一的な検査検定業務が実施されることが望ましいと考えております。それ故、全国的観点からの統制・調整、国と都道府県等とが連携した計量行政の推進等に改めて大きな期待を持っております。例えば、指定製造事業者に対する立入検査への国の関与や協働実施、普及啓発活動での一体的展開等が話題となりました。これからも、全国共通の要望・意見等を集約し、適切な時期を見計りながら国に意見具申・要望等をして行きたいと考えております。

 東京都におきましては、来年度から小型はかりの定期検査業務の一部について民間委託を開始する予定です。しかし、小型はかりの所在場所は物理的に広く分散しているため、道路の渋滞状況や高層建築の有無、計量器の種類・設置状況等の事前情報が極めて重要と考えております。その為、関係機関との連携、情報交換等を適切に行いながら推進していく必要があると考えております。また、都内小学校への出前計量教室は、その後も多くの要望を頂き引続き試行を重ねており、今回新たに指導者層を対象とした出前教室も実施するなど、持続的な取組方法を模索中です。

 最後になりましたが、都道府県及び都の計量行政が円滑に推進できますよう、引続き、国や行政機関、計量関係団体等の皆様方からのご支援、ご協力を賜りたくよろしくお願い申し上げます。

(以上)

 
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