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 計量計測データバンク「日本計量新報」特集記事寄稿・エッセー>谷田千里

日本計量新報 2011年10月9日 (2889号)掲載

社長就任4年目の挑戦

(株)タニタ社長 谷田千里

谷田千里
 タニタの社長に就任して4年目を迎える。この間、さまざまな社内改革を実施してきたが、その象徴ともいえるのが、本社棟の大規模改修である。耐震構造化はもちろん、フリーアドレス制の導入で部内外を含めた新しいコミュニケーションのスタイルを取り入れるとともに、在宅勤務やパンデミックにも対応する最新のIT機器を導入し、より働きやすく生産性の高いワークスタイルの実現を目指している。

 この新しい本社でマスコミ向けに社員向けの新・旧の健康プロジェクトを紹介した。健康総合企業を標榜する弊社にとって、社員の健康管理は重要なファクターであり、これまでメタボ社員ゼロを目指し実践してきたが、過去のプロジェクトでは、一応の成果は見られたものの、いくつかの課題も浮き彫りになった。

 こうした課題を踏まえ、今年は計測機器とサポートを一新。非接触ICカード技術「FeliCa(フェリカ)」に対応した3D(3軸加速度)センサー搭載歩数計「FB−730」と、新たに開発した業務用のマルチ周波数体組成計「MC−980A」、ウェブを活用した健康管理サービスの「からだカルテ」だ。そして時間外労働の多い社員に対するメンタルケアの一環として、睡眠の状態を計測できる睡眠計「SL−501」も導入した。

 FB−730は歩数計としての機能だけでなく、個人認証のツールとして活用し、具体的にはFB−730をMC−980Aの画面にかざすだけで個人を認証し、体組成の計測に入る。全身だけでなく、右腕、左腕、体幹部、右脚、左脚といった部位別の生体情報をからだカルテのサーバーに自動転送する。また、FB−730で計測した歩数や身体活動量を表すエクササイズ量、消費カロリーといったデータは、各フロアに設置してある読み取り機からからだカルテのサーバーに転送される。これらのデータを基に弊社の管理栄養士など保健指導の専門家がサポートを行う。

 特にメタボの恐れがある指導対象者については、もう一段踏み込んだサポートを実施する。生活習慣病予防に必要な携帯型デジタル尿糖計などの計測ツールを使い、専門家による6カ月間の個別指導プログラムを実施。より高い成果を出すために、マン・ツー・マンによる強力なサポートを行う。タニタではこのプロジェクトを通じて、社員の健康管理のPDCA(計画・実行・検証・改善)体制を構築、法人向けの健康管理ソリューションとしてパッケージ化し提案していく。
 また、タニタとして健康維持のために現在支援中の被災地の皆様のお役に立つ支援を継続していきたいと考えている。

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