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計量計測データバンク「日本計量新報」特集記事寄稿・エッセー(2015年一覧)>【山口明洸】地域活動(青少年健全育成活動)のはじめ

日本計量新報 2015年8月23日 (3069号)6面掲載

地域活動(青少年健全育成活動)のはじめ

計量士 山口明洸

山口明洸“さあーみんなあつまれー!今日は「しっぽとりげーむ」をやろうか”“やろうやろう”子どもたちが集まってきました。わたしはゲームリーダー。“みなさーん、紙テープを1mぐらいちぎって、自分の腰バンドのうしろに挟んでくださーい”“はーい”子どもたちが50名ぐらい体育館にあつまりゲーム大会のはじまりです。“笛が鳴ったら始まりますよ。紙テープが最後まで残った人が優勝です。がんばってください。それでは、ぴーーー!”さあ始まりました。体育館が、蜂の巣を突っついたようになると思いきや!少し一部で始まりかけた。と、むむ!!14〜15人が私に向かって突進してきたんです。若かった私は、逃げは得意とばかり逃げまわったが取り囲まれてしまいましたよ。多勢に無勢!尻尾を取られて敗退。
 この後がすごい。蜂の巣をかき回し、よくけがをしないものだと感心して見守るばかり。それはどの子も眼を輝かせて飛んだり跳ねたり追っかけたり逃げ回ったり大人の後ろに隠れたりキャーキャー言ってしっぽとり。笑顔がはちきれんばっかり。子ども同士では大きい子も小さい子もいっしょになって目を輝かせ遊びころげて楽しんでいました。この眼の輝きを通して成長していくんだなと教えられ感心してしまいました。私が子供会活動を始めた37歳のときの活動はじめのことでした。若かったですよ。
 子どもたちはもっともっと若いですが、がんばっています。
 子供会の班長さんと副班長さんが集まって班長会が開かれ、年間行事計画で決めた「スポーツ大会」が話し合われた。“なにをやるのだ”無頓着に聞いたらいろいろスポーツ名が出るわ出るわ。ミニバスケット・ソフトボール・野球・ドッジボール・卓球などなど…。
 あふれるばかりの種目が出てきました。なかにはスポーツなのかな?というようなものまで。
 15人ぐらいいるなかで2〜3人の子どもが次々と提案していました。学校でもそんな形で話し合われているそうだ。なんだ、役割分担が子どものなかに定着しているんだ、と感心することしきり。
 それからは、出された種目は何ひとつと捨てることなく、ひとつひとつていねいに検討していました。結果はドッジボール大会(某小学校バージョンの)に決まりましたが、子どもたちは本当にがんばっています。
 職場の「計量思想啓発活動」と同じように「青少年健全育成活動」でも、結果がすぐに現れず、対外的にその成果は、数年後、数十年後あるいは何の成果もあらわすことができないかもしれない。でも、私が「子供会活動」のとりこになったのは、最初に「この眼の輝き」「子どもたちのがんばり」に魅せられてしまったためでした。
 それからは、土日休日はほぼ地域活動に勤(いそ)しみ、休み無しの生活が始まりました。


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