■第53回計量士国家試験は3月2日実施−全国9会場で合格率20%の難関に挑む−受検者数は年々増加 合格者の発表は5月末の予定
毎年1回、3月の第一日曜日に実施されている計量士国家試験(第53回)が、3月2日(日)午前9時20分から、東京の早稲田大学をはじめ全国9会場で一斉に実施された。東京会場は前日の冷たい雨が去って晴天となり、試験開始一時間前にもかかわらず地下鉄早稲田駅からは人の波が続いていた。受験資格は特に制限がないため幅広い年齢の人々がみられ、会場内では試験時間ぎりぎりまで参考書を目にする人が多かった。
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今年の出願者は去年より1483名多い12271名。試験区分別では環境計量士の出願者数が特に増え、濃度関係の出願者数8444名、騒音・震動関係が2405名一般計量士が1422名であった。試験当日の受験率は次号以下。
合格発表は5月末の予定で、本紙上及び計量計測データバンクのほか官報及び経済産業省ホームページ(http://www.meti.go.jp)に掲載される。昨年実施の計量士国家試験は合格率が環境(濃度関係)15・8%、環境(騒音・振動関係)18・5%、一般計量士24・1%だった。実施年によって増減があるが、合格率はだいたい15%から20%程度であり、難しい資格試験のひとつである。
計量士制度は計量法第122条以下で規定されているもので、経済取引の発達、産業技術の進歩等これらに関して要求される計量技術が高度化・専門化するようになったことを踏まえ、専門の知識と技能を有する者に対して一定の資格を与え、計量器の自主的管理を推進し、適正な計量の実施を確保することを目的としている。計量士になるには国家試験を受験するほかに、(独)産業技術総合研究所計量研修センターに入所して所定の教習を修了する方法がある。一般計量教習、特別講習を受講する必要があるので約5ヶ月間かかる。