日本計量新報 2010年1月17日 (2805号) |
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計量団体・業界・機関合同新年会開く
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新年会のようす
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「計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」は11時開会。飯塚幸三(社)日本計量振興協会会長が主催の7団体1社を代表してあいさつした。来賓を代表して鈴木正徳経済産業省産業技術環境局長と田中充(独)産業技術総合研究所研究コーディネータが祝辞を述べた。藤吉建二計量行政審議会会長が、乾杯の発声をし、参会者は新年のあいさつを交わした。中締めは、橋場常雄(社)日本環境測定分析協会会長。
世話人は、(社)日本計量振興協会、(社)日本計量機器工業連合会、全国計量器販売事業者連合会、日本計量証明事業協会連合会、(社)日本環境測定分析協会、(社)日本分析機器工業会、(社)東京都計量協会、(株)日本計量新報社。
飯塚日計振会長は、庚寅(かのえとら)の年である今年は、協力し、変化する年に、と期待していると述べた。過去を振り返りながら、感じていることを話したいとして、次のような事柄を紹介した。
今から50年前の1960年に、現在のSI単位(国際単位系)のフレームワークが決められた。30年前には「不確かさ」に関して国際度量衡局のWGの報告が出た。翌年に国際度量衡委員会の勧告になった。30年たってようやく普及がここまできたかと感慨を持つ。昨年は 計量のトレーサビリティに関する相互承認(MRA)が10周年を迎えた。国際度量衡局のデータベースによると、加盟国が48カ国、協力国26カ国、2つの国際機関である。合計76の計量標準機関がサインをし、さらに122のラボが参加している。約200の標準機関がMRAに参加している。すでに677の基幹比較が登録されている。校正サービスができる標準の数は、昨年12月現在で21600である。MRAは普及してきている。
しかし、2つの問題がある。第1は、ILACを中心とした認定制度と、校正できる標準による校正測定能力(CMC)に若干問題がある。これを解決しなければならない。第2は、計量の範囲が広がっており、たとえば生理学的な量のトレーサビリティをどう構築していくかである。人体への影響、そのための計測が大事になる。
国内的課題としては、第1に、日本の計測関連産業に大いに元気になってもらいたいということである。第2に計量のトレーサビリティに関する国内の体制をもっと充実させること。第3に、法定計量に関する実施体制の問題点を何とかしていく必要がある。
IMシリーズ
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(株)チノー(〒173−8632、東京都板橋区熊野町32−8、苅谷嵩夫社長)は、業界初・可視色と赤外成分を同時に計測が可能な、可視・赤外線ハイブリッド形多成分計「IMシリーズ」を発売した。
可視色濃度や濁度(透明度)に加え、水分、厚さ、油脂分などの赤外成分を、最大2成分を1台で同時に計測できる。これにより、従来個別にセンサを設けて監視していたものを1台に集約できるようになった。
また、アナログ出力が4点まで可能なため、既存設備システムにも対応できる。
さらに、設定表示器と組み合わせることにより、遠隔設定や監視も可能になる。
フィルム製造ライン、塗工製造ライン、太陽電池製造ラインなど、様々な市場での測定に便利。
【税込価格】▽可視・赤外ハイブリッド形多成分計(IMシリーズ)センサ=277万2千円〜▽設定表示器(IRGME3)=15万7千500円〜
【主な仕様】▽測定方式=可視・赤外線吸収式▽消費電力=最大30VA▽質量=約4.3kg(センサ部のみ)▽寸法(センサ部)=W260×H143×D120mm
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