日本計量新報 2010年2月28日 (2811号) |
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計量計測関連企業 2010年3月期第3四半期決算報告
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日本計量新報 2010年2月28日 (2811号) |
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(社)日本計量機器工業連合会
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(社)日本計量機器工業連合会(計工連)は、2月19日(金)、ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)で「米国の法定計量制度及び計量における不確かさの役割に関する講演会」を開いた。
現在、OIML TC3/SC5(計量規則/適合性評価)で「法定計量での適合性評価における測定の不確かさの役割」第1次委員会草案の検討が開始され、同草案では法定計量で用いられる不確かさを型式承認及び検査にまで適用するとの案が示されている。本講演は、このような動きを踏まえて開催された。
招聘された講師は、米国標準技術研究所(NIST)のチャールズ・アーリック氏(NIST度量衡部国際法廷計量グループリーダー)と、キャロル・ホッカート氏(NIST度量衡部部長)。
当日は、計工連の生田一男専務理事の司会によって開会。経済産業省産業技術環境局計量行政室吉川雅之室長と、(独)産業技術総合研究所イノベーション推進室三木幸信室長があいさつをした。
アーリック氏は、「法定計量における適合性審査への不確かさ導入に関するOIML文書」と題し、不確かさという概念について説明した後、導入の必要性やOIML文書の適用範囲、測定と試験の目的の違い、追加適合性評価基準などについて講演。氏は、不確かさをOIML勧告に導入する理由について、計量学は測定に対して“確率的”アプローチの方向にむかっていること、国際認定及びISO/IEC 17025がその導入を必要としていることの2つを挙げた。
ホッカート氏の講演は、「米国における法定計量制度」。NISTの役割や世界計量記念日の活動、NISTで出版しているさまざまなハンドブックを紹介。さらに、米国における度量衡規制や州の計量試験所、民間の登録サービス機関、度量衡国内会議など、米国の計量制度の概略を説明した後、事例を用いて不確かさ概念を解説した。
講演終了後、懇親パーティが開かれた。(社)日本計量振興協会の飯塚幸三会長による乾杯のあとは、講師2人を交えて和やかに歓談した。
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