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日本計量新報 2010年6月13日 (2825号)

第18回 品質工学研究発表大会ひらく
103件にのぼる研究発表

テーマ「技術者の思考力を強化する品質工学」
850名以上が参加

品質工学会は、第18回品質工学研究発表大会を6月7日(月)と8日(火)、きゅりあん(東京都品川区)で開催した。当日の入場者数は、2日間合計で850名を超えた。研究発表は、壇上発表・ポスター発表を合わせて103件。


今回のテーマは、「技術者の思考力を強化する品質工学」。「技術者が、品質工学によって発想を変えることで、従来の考え方から解放される」という意見をもとに決定され、それに沿ってプログラムが編成された。

発表は、壇上発表とポスター発表の2種。

壇上発表は、「技術者の探求」「技術者の執念」「MTシステムの研究」「解析手法の研究」などのおおまかなテーマに分かれ、それぞれが持ち時間15分で発表を行った。各自の発表後は質疑応答。

ポスター発表は、三つの会場で同時に発表が行われ、会場ごとに「植物・食品・生活系」「加工技術」「普及・教育」などのテーマが設けられた。

近年、品質工学は従来の工業分野だけにとどまらず、農業分野への応用へ広がりを見せており、このような新しい試みに対して、参加者からも活発な質疑があった。

大会で発表された研究事例の中から、(財)精密測定技術振興財団品質工学賞発表賞等を決定した。

特別講演は、柘植綾夫氏(芝浦工業大学学長、(社)日本光学アカデミー政策委員長)による「21世紀日本新生に向けたイノベーション創出能力」。

【(財)精密測定技術振興財団品質工学賞発表賞】

▽金賞=「オンライン・オフラインQE融合による製造ライン構想設計技術の開発」(マツダ(株)井田吉人・中田行俊・高橋克典)▽銀賞=「レンズアクチュエータのロバスト設計」(コニカミノルタオプト(株)中垣保孝・八木克哉・波多野洋・山崎茂・黒釜龍司、コニカミノルタテクノロジーセンター(株)田村希志臣▽銀賞=「測長システムの機能性評価と設備投資評価の検討」(富士ゼロックス(株)曽我光英)▽銀賞=「スポット溶接の評価システムの再構築」(マツダ(株)森川賢一・松井克真)

【品質工学会会長賞】

「超硬合金粉末のふるい工程における運転条件の最適化」((株)サン・アロイ志田穣太郎・佐々木賢)

【品質工学研究発表大会実行委員長賞】

「ソフトウェア開発の基本機能(第2報)机上実験と事例研究による効果推定」(松坂ティーエムコンサルタンツ(株)松坂昌司)

会長に伊藤源嗣氏

6月8日に開催された品質工学会の総会では、役員が改選され、会長に伊藤源嗣氏((株)IHI、(社)日本機械工業連合会会長)が就任した。

日本計量新報 2010年6月13日 (2825号)

大原計機
超精密大型台はかり
ひょう量1t以上、目量2gを実現

(株)大原計機製作所(東京都荒川区東日暮里6−54−1、電話03−3891−0284、大原芳房社長)は、ひょう量1000kgで目量2g、または5000kgで10gと、超精密な大型台はかりを開発した。価格はひょう量1000kgまでの機種が約1000万円、5000kgまでのものが約3000万円。受注対応で、最大5万kgまで供給できる。

同台はかりは、実用基準分銅の校正用として開発された計量器.同社の計量器製造技術と最新式電気変換技術の融合により完成した。 分銅の校正のみならず、高精度を要する薬品の調合の重量センサとして、鋼材の重量計測に、タンクスケールとしてなど、応用が可能。

構造は、被計量物を載せる槓桿式積載台と、荷重−電気信号変換器、重量を演算表示する表示部で構成されている。槓桿式積載台の重点部は二重環構造(遥動式)で、載台部の揺れを吸収し高精度を保持できるよう考慮されている。荷重−電気信号変換部は、ハイブリッド型重量級電子天びんを採用。高精度重量信号を出力する。この信号を受け実計量値にPLCで演算し、タッチパネルに表示する。

【ひょう量/精密目量/標準目量】▽1000kg/2g(表示精度50万分の1)/5g(表示精度20万分の1)▽5000kg/10g(表示精度50万分の1)/20g(表示精度25万分の1)

【精度(質量コンパレータとしての再現性/計量器としての精度)】▽1000kg用=プラスマイナス2g/プラスマイナス5g▽5000kg用=プラスマイナス10g/プラスマイナス20g

【主な仕様】▽計量装置=ハイブリッド型重量級天びん(61kg/0.1g)、▽表示装置=演算部:天びん出力(RS232C)をPLCで重量演算▽表示器=タッチパネル式表示器▽緩衝装置=緩衝ゴム板(1000kgのみ)

関西営業所を開設

同社は5月6日、関西営業所を兵庫県西宮市に開設した。今後は西日本地域の営業拠点とする。

【関西営業所の概要】

〒651−1413、兵庫県西宮市北六甲台1丁目8−14、電話携帯090−5997−0963、D−FAX020−4666−2443

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