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日本計量新報 2012年1月15日 (2900号)

計量団体・業界・機関合同新年会開く
厳しいときこそ半歩前へ出ることが重要

飯塚日計振会長が主催者あいさつ
河村産業技術環境局大臣官房審議官、小野産総研副理事長が祝辞

 計量計測関連業界の新年賀詞交歓会が各地で開かれている。計量計測関係の11団体と本紙が主催する「計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」が1月6日、東京都千代田区のグランドアーク半蔵門で開かれ、主催団体の関係者、経済産業省、産総研、関東地区の計量行政関係者などが参集した。全国各地でこれから2月初旬まで計量関係団体の新年会が開催される。


合同新年会新年会全景飯塚幸三会長  
 

 「計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」は11時開会。飯塚幸三(社)日本計量振興協会会長が主催の11団体1社を代表してあいさつした。来賓を代表して河村延樹経済産業省産業技術環境局大臣官房審議官(基準認証担当)と小野晃(独)産業技術総合研究所副理事長が祝辞を述べた。藤吉建二計量行政審議会会長が、乾杯の発声をし、参会者は新年のあいさつを交わした。中締めは、脇治日本電気計器検定所理事長。
 飯塚日計振会長はあいさつで、3つのことを述べた。第1は、単位が基礎物理定数で表されるようになり、これと社会に役立つ計量の間を繋ぐ役割を果たしたいとした。第2は、昨年神戸で第27回アジア太平洋計量計画(APMP)総会が開かれたことに言及、日本のさらなる貢献に期待した。第3は、昨年が日本度量衡協会設立100年、計測自動制御学会が50周年だったことを紹介しながら計量の重要さに言及し、法定計量の制度は守っていかなくてはならず、計量は幅広い分野を支えているとした。国際計測連合(IMEKO)総会にも言及。
■計量制度の改定を進めていきたい
 河村審議官は、国を取り巻く環境は厳しいものがあるが、そんなときこそ半歩前へ出ることが重要であるとした。2008年の計量制度検討小委員会報告書で指摘されていることのフォローアップをしていきたいとし、計量行政審議会などを通じての協力を要請した。
 小野産総研副理事長は、福島第1原発事故後、放射線測定のトレーサビリティに関しては4つあったと述べた。第1は日本の国家標準に基づくトレーサビリティ、第2はIAEA(国際原子力機関)のトレーサビリティ、第3は米軍に関連するNIST(アメリカ国立標準技術研究所)のトレーサビリティ、第4は仏アレバ社関連で仏国家標準機関(LNE)のトレーサビリティである。これらに基づく計測器での、互いの計測値を信頼しあえるのか問題だったが、相互承認の成果が発揮されたとした。
 藤吉計量行政審議会会長は、ここ2年間、計行審は開かれていないが、ようやく仕事ができそうだと述べた。
 脇日本電気計器検定所理事長は、今年は復興元年であり、こういう変化の時代こそ、安心・安全を守らなければならないと述べた。

日本計量新報 2012年1月15日 (2900号)

1月24〜26日、日本計量会館
計量士技術講習会を開催
業務拡大、職域拡大に繋げる内容

(社)日本計量振興協会は、計量士自らが業務拡大、職域拡大に繋げていくうえで役に立つ「計量士技術講習会」を開催する。
 講習は、「リフレッシュ基礎コース」と「実務コース」。受講者には、段階ごとに「修了証」を交付。受講後、「理解度チェックシート」により効果を確認し、一定の基準をクリアした受講者(同会計量士部会員限定)には「認定証」を交付する。
 同会は、次年度以降、リフレッシュ基礎コースの開催方針を随時開催に転換し、新たに、同コースの上級版として現在検討中である計測管理を行う計量士の育成に向けた「専門コース」研修に主軸を移すことにしている。
 同会では「各種『実務コース』や『専門コース』(検討中)は、受講資格として『リフレッシュ基礎コース』修了が受講資格となるため、この機会に受講してもらいたい」としている。
 詳細、申込書は、http://www.nikkeishin.or.jp/2009koushu.htm
●各コース共通要領
【会場】日本計量会館3階会議室(全コース)
【参加料(テキスト代、昼食代含む)】▽日計振計量士部会員1万円▽一般1万5000円
【問い合わせ先】同会推進部=電話03−3268−4925、FAX03−3268−0553、電子メールkb@nikkeishin.or.jp
●リフレッシュ基礎コース
【日時】1月25日(水)、9時20分〜16時30分
【プログラム】▽計量法令と最近の動向(小林雄志)▽商品量目の管理(恵田豊)▽国際規格ISO9001と計量管理」(吉川勲)▽計量のトレーサビリティ(中村毅洋)▽非自動はかりの使用中検査(性能要件及び試験方法)、JIS基準に基づく検査方法(JIS B 7611−2)」
●商品量目検査業務の実務
【講師】藤田益司
【日時】1月24日(火)、10時〜16時30分
【プログラム】▽商品量目制度の概要・特定商品▽商品量目制度の活用にあたって▽商品量目検査の実施方法(パソコンに検査データを自動取り込み)▽実習(検査結果の評価と判定)
●電子式非自動はかりの校正と不確かさの評価の実務
【講師】桑山重光、浅野浩太
【日時】1月26日(木)、9時20分〜16時45分
【プログラム】▽不確かさの概要▽校正の不確かさ評価▽校正手順▽校正実習(目量が大と小)
●分銅校正の不確かさの評価と校正実務
【日時】1月27日(金)、9時20分〜16時45分
【プログラム】▽分銅校正と規格の概要(JIS B 7609:2008)▽分銅校正の不確かさ評価の方法▽校正方法・手順▽校正実習(校正手順に則った実習)

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