日本計量新報　2012年2月26日 (2906号)

第8回　日本・韓国・中国計量測定協力セミナー
3月13日（火）、グランドヒル市ヶ谷で開催

韓・中の最新情報を発表

　第8回日本・韓国・中国計量測定協力セミナーが、3月13日（火）、東京都新宿区のグランドヒル市ヶ谷で開催される。本セミナーは日本・韓国・中国間における計量制度や校正制度などの計量事情を理解し、計量計測機器の輸出入の促進を図ることなどを目的として各国持回りで開催している。今回は東京で開催。

東日本大震災で順延

　本セミナーは、東日本大震災のために順延していたが、年度内に開催できることになった。
　第8回目となる今回は東京で開催し、韓国から韓国標準科学研究院および韓国計量測定協会、中国からは中国国家質量監督検験検疫総局、中国計量科学研究院、中国計量測試学会などが参加する。日本側の参加機関は、（独）産業技術総合研究所、（社）日本計量機器工業連合会、（社）日本計量振興協会。
■中国はISO10012認定制度など発表
　今回は、韓国から計量行政の取り組みと計量法の概要や計量標準制度、中国から計量法の改正動向、計量師制度、計量標準供給制度、計測管理システム（ISO10012）認定制度などが発表されることになっている。
【日時】3月13日（火）、13時〜17時
【会場】グランドヒル市ヶ谷（東京都新宿区市谷本村町4−1、電話03−3268−0111）
【プログラム】▽（独）産業技術総合研究所の第3期取組みについて▽韓国の計量行政の取組みと計量法の概要▽韓国における計量標準供給システムの現状と今後▽中国計量法の改正状況及び計量師制度の概要▽中国における計量標準供給システムの現状と今後▽中国における計測管理システム（ISO10012）の現状と今後
【参加機関】▽日本＝（独）産業技術総合研究所、（社）日本計量機器工業連合会、（社）日本計量振興協会▽韓国＝韓国標準科学研究院、韓国計量測定協会▽中国＝中国国家質量監督検験検疫総局、中国計量科学研究院、中国計量測試学会、中国計量協会
【参加費】7000円
【申込締切】3月1日（木）、EメールまたはFAXで申し込み。
【申し込み・問い合わせ先】（社）日本計量機器工業連合会（堀井・鈴木）＝電話03−3268−2121、FAX03−3268−2167、電子メールhorii@keikoren.or.jp、suzuki@keikoren.or.jp

日本計量新報　2012年2月26日 (2906号)

11年度国計連開く
国際度量衡総会での決議など報告

2011度第2回国際計量研究連絡委員会が、2月14日、東京都港区の泉ガーデンコンファレンスセンターで開催された。
　（独）産業技術総合研究所から以下の報告があった。
▽第24回国際度量衡総会（CGPM）報告（産総研計測標準研究部門・三木幸信）▽新光周波数標準の開発の動向（産総研計測標準研究部門時間周波数科・洪鋒雷）▽計量関連国際会議の動向など（産総研計量標準管理センター国際計量室・藤間一郎）
●質量単位kgの定義などの改定の方向性が決定
　三木氏は概要を次のように報告した。
　第24回国際度量衡総会は、2011年10月17日〜21日、パリのOIE（世界動物保健機関）で開催された。日本からは、三木部門長を団長とし、田中充副研究統括（CIPM委員）、藤間一郎国際計量室長、経済省2名が参加。飯塚幸三顧問が1日目オブザーバー参加した。
　決議案11件のうち10件が、原案通り、または一部修正のうえ採択された。
　決議1は、今後考えられる国際単位系（SI）の改定で、日本からの修正提案などを加えたものを採択。今後も分かりやすいSl基本単位の改訂案の枠組み改善に向けた業務をCIPMが継続することを追加で盛り込んだ。また、SI改訂に向けた啓発活動の実施主体にOIML（国際法定計量機関）を追加した。
　決議2は、気候変動モニタリングのための測定をSIトレーサブルな基準に基づいて行うための国際協力の重要性。
　決議8は、新しい光周波数標準の開発とメートルの現示法の改訂。決議9は、共通の地球基準座標系の採用。
　三木氏は、次のようにまとめた。
▽第24回CGPMでは日本の意見が適切に反映された（決議1、決議9の修正。決議案Hの取り下げ）。▽SI単位の改定についての方向性が決まった。この方向性についての啓発活動が必要。基礎物理定数を用いた表現について、理解が得られるかが鍵。▽BIPMに関する時限作業委員会（三木氏がメンバー）に対して、日本としての意見を表明していくことが必要。

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