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日本計量新報 2012年5月20日 (2917号)

売上高・利益ともに増収増益の好結果
計量計測企業の2012年3月期決算が出揃う

計量計測関連企業の2012年3月期の決算が出揃った。各社とも前期に比べ売上高、利益それぞれ増収増益となる好結果となった。今期は本格化する震災復興の需要に期待しながらも夏場の電力不足、予断を許さない欧州の債務不安などの動向に目を光らせている。一方で一時期ほどの伸びはないものの、アセアンなど新興国は、堅調な成長を続けていることから需要を見込んでいる。


エー・アンド・デイ

 

エー・アンド・デイの連結会計年度の売上高は309億67百万円(前連結会計年度比1・0%増)、営業利益は9億71百万円(前連結会計年度比75・2%増)、経常利益は7億2百万円(前連結会計年度比138・4%増)、当期純利益は5億74百万円(前連結会計年度比6・8%増)となった。■計測・計量機器事業=売上高は180億6百万円(前連結会計年度比4・6%増)、営業利益は5億97百万円(前連結会計年度は営業損失82百万円)。
■医療・健康機器事業=売上高は129億61百万円(前連結会計年度比3・7%減)、営業利益は16億38百万円(前連結会計年度比14・3%減)。
 次期の連結業績予想は、売上高340億円、営業利益16億円、経常利益12億30百万円、当期純利益9億40百万円を見込んでいる。前提とした為替レートは1米ドル80円、1ルーブル2・7円。


長野計器

 

長野計器の売上高は394億37百万円(前年同期比3・5%増)。営業利益は13億64百万円(前年同期比3・3%減)となり、経常利益は円高の進行により1億80百万円の為替差損が発生し、10億73百万円(前年同期比0・4%減)となった。また、連結子会社であるS3C社の事業内容を研究開発型企業に移行したことにより、同社に対する投資および貸付金などの回収可能性について再評価を行い、同社株式の減損処理をした結果、同社に係るのれんの一括償却を実施し、特別損失として1億57百万円を計上したことで、当期純利益は2億7百万円(前年同期比68・4%減)となった。
■圧力計事業=売上高は195億89百万円(前年同期比8・6%増)。
■圧力センサ事業=売上高は109億43百万円(前年同期比1・1%増)。
■計測制御機器事業=の売上高は47億87百万円(前年同期比7・9%減)。
■その他事業=売上高は41億16百万円(前年同期比1・6%増)。
 次期の連結業績見通しは、売上高390億60百万円、営業利益11億10百万円、経常利益9億70百万円、当期純利益4億90百万円を見込んでいる。前提とした為替レートは、1米ドル=77円、1ユーロ=100円。


島津製作所

島津製作所の売上高は2662億55百万円(前期比5・4%増)となり、営業利益は193億65百万円(同18・8%増)、経常利益は186億50百万円(同22・1%増)、当期純利益は90億83百万円(同9・6%減)となった。当期純利益が前期比減となったのは、移転価格税制に基づく過年度法人税などの計上と法人税率引き下げにともなう繰延税金資産の取り崩しが主な要因。
■計測機器事業=売上高は1532億49百万円(前期比8・9%増)。
■医用機器事業=売上高は506億円(前期比2・1%増)。
■航空機器事業=売上高は264億58百万円(前期比5・9%増)。
■産業機器事業=売上高は287億27百万円(前期比1・5%減)。
■その他の事業=売上高は72億19百万円(前期比12・3%減)。


菊水電子工業

菊水電子工業の連結会計年度の売上高は75億45百万円(前年同期比8・0%増)、営業利益は8億81百万円(前年同期比5・3%増)、経常利益は8億65百万円(前年同期比9・8%増)となった。また、固定資産に対する減損損失1億36百万円を特別損失に計上したことなどにより、当期純利益は4億31百万円(前年同期比51・6%減)となった。
■電子計測器群=売上高は19億58百万円(前年同期比15・3%増)。
■電源機器群=売上高は52億40百万円(前年同期比5・5%増)。
■サービス・部品等=売上高は3億46百万円(前年同期比9・5%増)。
 海外市場の事業概況は以下の通り。
■海外市場=海外売上高は17億95百万円(前年同期比1・0%減)。
 次期の見通しは、売上高は79億円、営業利益は9億円、経常利益は9億円、当期純利益は5億30百万円を見込んでいる。


横河電機

横河電機グループの売上高は3346億68百万円(90億47百万円増)、営業利益166億百万円(55億22百万円増)、経常利益140億37百万円(54億47百万円増)、当期純利益59億52百万円(126億44百万円増)
■制御事業=売上高は2771億85百万円(165億20百万円増)、営業利益は198億96百万円(34億32百万円増)。
■計測機器事業=売上高は345億80百万円(24億96百万円減)、営業損失は35億72百万円(28億19百万円損失減)。
■その他事業=売上高は229億3百万円(49億76百万円減)、営業利益は2億77百万円(7億29百万円減)。
 次期の見通しは、売上高3390億円(43億32百万円増)、営業利益190億円(23億99百万円増)、経常利益160億円(19億63百万円増)、当期純利益130億円(70億48百万円増)
(次号以下につづく)

日本計量新報 2012年5月20日 (2917号)

春の褒章・叙勲(2)

【旭日双光章】▽鬼塚好弘((株)鬼塚硝子取締役社長)

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