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日本計量新報 2014年9月14日 (3025号)

   

はかり13年度生産額665億円
対前年度比104.4%、工業用はかりは102.6%

(一社)日本計量機器工業連合会がまとめた2013年度のはかりの生産出荷状況は、生産金額665億2300万円(対前年度比104.4%)、生産数量が426万7000台(同111.1%)となった。工業用はかりは対前年度比102.6%の368億3200万円。全体としては増加傾向にある。ただ、駆け込み需要の反動の長期化が「景気を下押しするリスク」や、設備投資の先行きに関する不透明部分が懸念材料。


過去15年のはかりの生産金額の推移 はかり全機種の総生産金額は、665億2300万円(対前年度比104.4%)。過去の推移を見ると、96年度に900億円台を突破した後、97年度851億円、98年度768億円、99年度739億円と3年連続して減少。2000年度は780億円と増加したが、01年度、02年度と続けて対前年比減となった。その後は、ほぼ横ばいを続け、07年度は生産金額が735億24百万円(対前年比103.4%)だった。08年度は、678億9300万円(同92.3%)と減に転じ、09年度も同85.3%。10年度は同109・1%で持ち直し傾向、11年度も微増となったが、12年度は637億1800万円(同99・2%)と微減となった。

工業用はかり、2.6%増

生産金額で55.4%(13年度)を占める工業用はかりは、1999年度が343億円で、2年続けて約10%ほど減少。2001年以降は緩やかに回復していたが、08年度は生産額368億500万円(対前年度比90.7%)、09年度305億8800万円(同83.1%)と連続して減少し、10年度は325億4300万円(同106.4%)と持ち直し、11年度345億9400万円(106.3%)、12年度358億9800万円(103.8%)と増加し、13年度も368億3200万円(102.6%)と増えている。

「駆け込み需要の反動の長期化」がリスク

工業用はかりは、はかり全体の生産金額の動向に与える影響が大きい。工業用はかりは生産設備として機能しており、このはかりを導入することにより省力化・合理化が推進され、また品質向上にも寄与している。一方で、景気動向の影響も強く受ける。
 政府は8月26日に発表した8月の月例経済報告で、景気の基調判断を「緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動も和らぎつつある」とし、7月の判断を据え置いている。ただ個人消費や企業の生産活動が低調な実態を反映して、先行きリスクに「駆け込み需要の反動の長期化」を追記した。
■設備投資動向に注目
 月例経済報告では、設備投資は、資本財総供給や機械受注など参考指標が6月にかけて改善傾向を示していることや、最近発表された政策投資銀行の今年度設備投資計画がしっかりした伸びになったことから、「増加傾向にあるものの、このところ弱い動きもみられる」との判断を据え置いた。
 日本政策投資銀行の全国設備投資計画調査(大企業)によると、大企業(資本金10億円以上)の2014年度国内設備投資額は、製造業(18.5%増)、非製造業(13.2%増)とも増加し、全産業で15.1%増と3年連続の増加となる。
(第A面につづく)

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