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日本計量新報 2015年8月9日 (3068号)

   

自然博物誌
伊勢神宮内宮参道入り口にある
宝永4年創業「赤福」

伊勢といえば「赤福」というのが普通の人の感覚でしょうか。名神高速道路のサービスエリアで休憩すると、あのもちもち、べとべとしたお餅(もち)と餡(あん)の「赤福」を買います。小さな包みは750円ほどですから空いたお腹に重宝ですし、お菓子の代わりとして便利です。
 伊勢は宇治山田です。宇治と山田だったのです。そのために近鉄線の駅名は宇治山田駅です。宇治山田高校や宇治山田商業高校は今の伊勢市にありますが、伊勢市になる前の学校名の名残です。そのようなことで宇治山田とは伊勢市のことです。伊勢神宮の名前が広く知れ渡っていることから宇治と山田は伊勢市にしてしまった方が良いということになったのでしょう。
 普通の人にとっての伊勢は「赤福」です。餡(あん)をかぶせたべとべと餅(もち)の「赤福」はお伊勢さんです。伊勢に行ってきましたということで「赤福」を土産にもらうことが多いから、伊勢神宮は赤福と結びつきます。
 昔の人は歩いてお伊勢参りをしましたから、草臥(くたび)れた身体には甘い餡(あん)とやわらかい餅(もち)がよかったのでしょう。伊勢ウドンは京都のウドンとともにやわらかウドンの日本の代表です。旅の疲れを甘いものとやわらかいもので癒します。
 伊勢神宮内宮を参拝しにでかけている人は多いのですが、心が躍っているのは赤福と伊勢ウドンなどの食べ物屋と土産物屋が並ぶ参道です。とくに若い人々はそのようであります。
(文章と写真は旅行家 甲斐鐵太郎)

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