あたごくらぶ新春インタビュー
ノーベル物理学賞受賞・平成基礎科学財団理事長
小柴昌俊氏 インタビュー(5)
2008年12月11日 都内にて
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日本計量新報 2009年1月1日 (2755号)2部11面掲載
世界の学者が協力
スーパーカミオカンデはなかなか実現できませんでした。そこで、ぼくは世界のノーベル物理学賞の歴代受賞者に手紙を書いたんですね。「カミオカンデを引き継いでスーパーカミオカンデをつくりたいが、お金の面で難しい。この研究がいいと思ったら、東大総長宛に手紙を書いてほしい」
ぼくがお願いしたほとんどの人が手紙を書いてくれました。一度にこんなに手紙がくるなんて何ごとかと思ったようですが、ぼくの仕業だと知った東大総長は「世界の学者たちがスーパーカミオカンデに大きな期待を寄せている」と、文部科学大臣に直訴してくれました。
どうしてもこれをやりたいと思ったら、それを実現させるためにあれこれ考えるのは当たり前だと思うんです。でも、それが楽しい。やりたいことをやっていると幸せを感じますね。
おわり
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