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日本計量新報 2008年5月18日 (2724号)より掲載

私の履歴書 鍋島 綾雄  

日東イシダ(株)会長、(社)日本計量振興協会顧問、前(社)宮城県計量協会会長

目次

28 東北6県北海道計量大会について思うこと 2760号

 1961(昭和36)年に宮城県当番で東北6県北海道計量大会が松島で開催されたとき、初めて参加してから今日まで46年間、46回の大会に総て参加してきた。おそらく46回のブロック会議に参加した人は東北北海道では他に居ないと思う。

 46年の間にこの大会も随分変化して今昔の感がある。前日に会長会議があるのだが、昭和の50年代までは検定所長は午前中に所長会議を開催し、午後から会長会議に同席した。東北・北海道の所長は皆検定所育ちでお互い10年来の旧知の間柄で、しかもその殆どが協会の事務局長を兼ねていた。計量行政・業界のことに精通した連中ばかりだから会議は活発を極め、懇親会になろうものならすぐ俺・貴様で大変な盛り上がりようだった。

 それが外部から起用された検定所長に変わり、「民と官とが合同会議とはおかしい、会議の決議に責任を持たされてはたまらない」(それこそ官尊民卑でおかしいのだが)となり、名称が合同懇談会になり、所長会議、会長会議の簡単な報告だけで御通夜のような味気ない懇談会になった。そんな懇談会は不要という議論も双方から出てきている。勿論合同で懇親会など以ての外となった。私は長年警察関係の団体の長をやっているが、警察署長はもっとおおらかで、ボランティアである我々に感謝の気持ちを表してくれる。それに比べると余りにも杓子定規で偏狭な接し方で、残念な限りである。

 昔の会長会議のメンバーは、北海道安保さん、青森西さん、秋田鈴木さん、岩手長岡さん、福島西谷さん、山形竹田さんと錚々たるベテランばかりで、私は一番若手だったが雰囲気はとても良かった。何時だったか、日本計量新報の横田社長に、社説で東北北海道の会長には一種ほのぼのとした雰囲気が感じられると褒められて嬉しかったが、お互いに親近感があり連帯感があった。その人たちも今は現役を去り、最後に残った私も2007(平成19)年に会長を後進に譲り顧問になった。

 会長の顔ぶれも全部入れ替わり、財政が苦しいこともあり、大会不要論も出ているようだ。

 しかし、計量は県によって取扱いが変わってはいけない。地計協も財政的に厳しいことは分かるが、年に一度のお祭りとして、計量に携わる歓びと誇りを確認する場が続くことを願うものである。

(つづく)

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