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日本計量新報 2008年5月18日 (2724号)より掲載

私の履歴書 鍋島 綾雄  

日東イシダ(株)会長、(社)日本計量振興協会顧問、前(社)宮城県計量協会会長

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34 日本計量振興協会の誕生 2769号

 日計協の副会長をしていた群馬の横田さんは日計協の改革に強い意欲と見識を持っておられた。横田さんが委員長をしている会館運営委員会に私もメンバーになれと言われてお手伝いしていた。

 97(平成9)年、中央3団体の統合という問題が持ち上がり、各団体から代表が出て調整委員会の場で検討されることになり、日計協からは横田さんが代表で調整委員に指名された。同時に日計協内部に統合対策委員会を設置して検討することになり、私もそのメンバーに指名された。

 2年間に及ぶ討議の中で横田さん始め調整委員会のメンバー、対策委員会のメンバーの努力で、99(平成11)年、3団体の統合が実現し、<CODE NUMTYPE=SG NUM=82B1>日本計量振興協会が発足した。

 新団体の発足に当たって、副会長の一人に選任され総務委員会担当を命ぜられた。各ブロックから地計協代表1名、計量士会代表1名の2名の委員に参加して頂き委員長を含め13名で構成された。

 その委員会として最初で最大の使命は会費の見直しであった。

 総務委員会では地計協の財政が苦しいことから、まず地計協の会費の見直しを取り上げることにしたが、最初から思わぬ難問に突き当たった。

 大方の期待は統合による合理化で経費の節減が実現し会費が減額されるであろうという事であったが、実態は統合により出向社員の事務局員が減っただけで人件費の削減は実現せず、残念ながら現行会費総額の減額は無理と判断をせざるを得なかった。そこで次善の策として、総額は維持しつつ個々の不合理を微調整するという作業になってしまった。

 そして3年後には計量士会の会費の見直し、その3年後には再び地計協の会費の根本的な見直しに総務委員会は悪戦苦闘を重ねた。しかしその間委員の皆さんには本当にご苦労を掛け又熱心に取り組んで頂き、本当に有難いことだった。委員会は素晴らしいメンバーに支えられ委員長としてこの上ない幸せであった。

 特に千葉の齊藤勝夫委員には副委員長として強力なリーダーシップを発揮して委員長を支えて頂き、委員会として後々まで誇りに思える建議書を纏めるのに尽力して頂いた。20075月の突然の訃報には本当に驚かされ残念の極みだ。心から感謝を申し上げつつご冥福を祈ります。

 06(平成18)年、日計振の理事を辞して身軽になった。何の役にも立てなかった悔いばかりが残るが、最後に年寄りの繰言と承知しつつ一言感想を述べさせて頂きたい。

 3団体統合はまず中央で実現し逐次地方も統合され、○○県計量振興協会に一本化されて行くものと考えていた。9年経った現在ではそう考える人は少数派になってしまった。むしろ地計協と計量士会は性格の違う団体だから一本化の必要は無いというのが主流になっている。この辺が日計振の運営を難しくしているように感ぜられる。

 全国に○○県計量振興協会という一本化された統合団体が出来るのは夢なのだろうか。

(つづく)

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