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カワセミ

カワセミと  自然の恵み  交歓す  虚心

カワセミ

 カワセミは清流を象徴する野鳥ですから、カワセミは自然の象徴にもなってしまいます。東京神田の駿河台下の交差点にある書泉グランデのビル屋上の大看板にはカワセミが描かれています。三省堂が近くにあり、古書街の天空に翡翠(ヒスイ)と青を身にまとった極色彩 のカワセミがいるのです。現代人の自然観をどんな形かで現しているとみます。
 夏の休日には私は鮎釣りのため川で過ごしております。相模川支流の中津川や道志川でカワセミをよくみかけます。中津川は宮が瀬湖を水源にするようになりましたが、愛川町を下って厚木市で相模川に合流します。道から隔たった愛川町の河川にもカワセミは棲息しています。ススキジムニーが優勝者に贈られる鮎の友釣り大会が開かれたここでは、竿をだしている流れの頭上の枝にカワセミが陣をはっていて、ピョコン、ピョコンと飛び込んでは小魚を捕らえていました。  のどかだなその景色にしばしの間、仕合わせを感じておりました。大会での釣果 は私のホームページの鮎釣りの欄に掲載しておりますが、ジムニーははるか彼方の存在でした。
 野鳥とつきあうとき、野鳥を遮二無二見に行くというよりも、自然との遊びのなかで出会うという方が人の側に余裕があっていいですね。
 鮎釣りをする道志川の此の間沢キャンプ場の下流の奥相模ダムへの流れこみの崖にもカワセミは営巣しています。監視員さんは人のこみあわない場所で、検札の合間に鮎を釣っているのですが、あるときはこの場所でほくそ笑んでいました。その年、その季節に釣れる場所を知っている監視員さんの行動は釣り場センサーでもあります。
 せせらぎの音だけが聞こえる自然のなかでカワセミと遊ぶのは贅沢というものかも知れません。

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