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私の履歴書 蓑輪善蔵(日本計量史学会会長)
度量衡法改正から環境計測の取り込みまで
シリンダー密度の国際比較に参加
この頃BIPMが主催したシリンダー密度の国際比較に参加、6ヶ月の間、約995gのニクラル製(ニッケル20%、クロム20%のステンレス)シリンダーの密度を小林好夫さん、河崎禎さんと、その測定に従事しました。この国際比較は、キログラム原器から導いた標準研究所の標準分銅による、質量測定の正しさと、空気密度による浮力補正の為の、密度測定の正しさを検証するのが目的で、水の密度はChappuisの表を使うことになっていました。世界の多くの標準研究所が参加しましたが、私達の測定は平均値付近になっていました。この時の第2部長は佐藤朗さんで、フランス語による報告は佐藤さんに書いて頂きました。
この頃は、既に数年前から湿度の標準設定に関する研究が始まっていて、1965年、私が第4部2課に配置換えになったこともあってか、研究室に田中良行さんが加わりました。伊藤隆さんも仲間に加わり密度標準の研究に従事していました。一時期4部2課に所属換えになりましたが仕事の方は何も変わらなかった様でした。
1966年計量法の大改正
1966年計量法の大改正がありましたが、この時に規制対象計量器を大幅に削減することになっていて、検定に従事していた行政職員の処遇が問題になっていました。電気計器を包含したこの時の改正で検定の一部としてではあったものの、型式承認制度が発足、第4部に所属していた約20人の研究職が型式承認試験を担当し、約20人の行政職が基準器検査を担当することとなりました。この時の改正は計量研の内容を大きく変えることになったようです。この時の第4部には、部長の和田功さん以下、課長に榎本進一さん、酒井五郎さん、小泉袈裟勝さんそして主任研究官に高橋照二さん、穂坂光司さん、角田和一郎さん、古関武雄さん、天野重昭さん等々が居られました。
第4部第2課長に就任(1)
1968年に酒井五郎さんの後を継いで第4部第2課長に就任し、温度計研究室、温度計係と浮ひょう係を受け持ち、結構間違いのあった成績書のチェックなどの仕事をしていましたが、4部が3課から2課になって、わずか9ヶ月で第3部流体計測課長に配置換えになり元の仕事に戻りました。