2011年の年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
さて、昨年を顧みますと我が国経済は、アジアを中心とした新興国への輸出や自動車、家電などへの政府支援策などによって生産は上向き、ゆるやかな景気回復傾向にありました。ただ、年末にかけて円高、デフレの進行、海外経済の減速などから景気の動きに停滞がみられ、懸念されるところであります。
計量計測機器の生産もこれらの影響を受けて機種別に違いはありますが、全体として対前年比10%の増となり、3年ぶりに増加に転じました。
こうした中、本年は日本経済再生のため新成長戦略の推進、産業構造ビジョンの具体化が図られることとなります。同戦略・ビジョンでは、国を挙げて産業競争力の強化に乗り出し、原子力発電や新幹線を始めとするインフラ(社会基盤)輸出など5つの戦略分野を政策支援することで2020年までに149兆円の新市場、258万人の雇用を生み出す目標を掲げています。また、インフラ輸出、環境・エネルギー、医療・介護・健康・子育てサービス、文化産業、先端分野の戦略5分野実現のため、産業構造の転換などを官民一体で取り組むこととしております。これらへの積極的な対応が重要なことと存じます。
本会の事業活動も産業構造変革への対応にかかわる調査研究、技術開発にかかわる事業、低炭素・環境型社会対応にかかわる事業などを推進いたします。また、秋には、一般社団法人への組織変更を行い、新たな出発を図ることとしております。
当面は先行き不透明な経営環境が続くものと思われます。コストの削減、事業の選択と集中、不断の技術開発を心がけ、経営体質の更なる整備、強化を図り、発展を続けねばと存じます。
本年もまた何かと忙しい年になるかと思われますが会員各位の事業への積極的な参画のもと、関係各位、団体のご理解とご支援を得て計量計測機器産業の発展に努めてまいる所存であります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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