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2015年 計量関係団体 年頭所感

ジャパンパックを盛り上げよう

(一社)日本包装機械工業会会長 大森利夫

大森利夫 明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、年末の衆議院解散総選挙や消費税10%導入(2017年4月予定)の先送りなど、わが国経済に及ぼす影響が不透明なまま新年を迎えました。
 われわれ包装機械産業に目を向けますと、2013(平成25)年度実績は対前年度比1.9%増の3937億円で、低水準ながらも4年連続のプラスとなりました。2014(平成26)年度も2.9%増を見込んでおり、2008(平成20)年度以来6年ぶりに4000億円台に到達すると見られています。2013(平成25)年度は輸出比率も10.4%と史上初めて2桁を突破するなど、グローバル化への対応もようやく進み始めてきた感があります。
 さて、日本包装機械工業会にとって本年は、最大のイベントである「JAPANPACK2015(2015日本国際包装機械展)」(以下、ジャパンパック)の開催年です。同展は、日本で唯一の包装機械の専門展として1964年にスタートし、今回で節目の30回目を迎えます。出品社の皆さまには、新機種・新技術・新提案の場として積極的に活用していただきたいと思います。関係者が思わず訪れたくなる魅力的な展示会にするには、やはり新機種や新技術を数多く提供することに尽きるのではないでしょうか。
 その良い機会として「ジャパンパックアワード」があります。出展各社の技術研究や開発結果を広く来場者に周知し、その技術の利用促進を図ることを目的としたもので2009年のジャパンパックから始まりました。新規性や独創性、安全・衛生性、省資源・省エネ性などの観点から専門家が審査し、各賞を選定します。ただ、今回で4度目となりますが、前回のエントリー数は40社強とまだまだ応募製品数が足りません。将来的には、たとえば当会のホームページ上に簡単な特長や仕様などを載せ、本体はシルエットで隠すなどの方法で、ユーザーが興味をそそるようなアプローチをしていくことも必要ではないかと考えています。ぜひとも皆さまの優れた技術力を、奮ってアワードに応募していただけますようよろしくお願いいたします。
 近年、残念ながら海外からの出展社数が伸び悩んでいます。国際色豊かな展示会とするためには、海外出展社の増加が不可欠です。そのため当会では、アメリカのPMMI(包装と加工技術協会)やインド包装機械工業会(IPMMI)、フランス加工・包装機械製造業者団体(GEPPIA)などとミーティングをおこないジャパンパックのPRに努めています。インドに関しましては2月に現地でジャパンパックセミナーを開催する予定でいます。その参加者たちがインドから日本に来日し、日本のメーカーとのビジネスマッチングや技術供与、ライセンス契約などにつなげていければと考えているところです。
 昨年11月におこなわれたPMMI主催の「パックエキスポ」では、ISPE(国際製薬技術協会)との共催で「ファーマエキスポ」も同時開催されました。この事例からもアメリカでは、医薬品にすごく力を入れている印象を受けました。わが国包装機械の主力ユーザーは食品で60〜70%を占めていますが、食品の次の大きなマーケットが医薬品であるのは間違いありません。今回ジャパンパックで初めて「医薬・化粧品ゾーン」を設けました。これによりジャパンパック=食品というイメージしか持たれなかった企業の皆さまにも出展していただける可能性が大きくなると期待しています。希望的観測を言えば、1ホールすべてを「医薬・化粧品ゾーン」にしたいところですが…。
 展示会の成功には、来場者とメーカー双方の数と質、そしてグローバル度の高さが重要となります。各種イベントの充実度も大きな魅力のひとつです。あくまで予定の段階ですが、ジャパンパック期間中にPMMIのチャールズ・D・ユスカ会長兼CEOの基調講演なども実現できればと考えています。ゆくゆくは、各国の包装機械産業のリーダーたちを日本に呼んで、フォーラム(包装機械のダボス会議のような)を開催できれば面白くなると感じています。
 われわれは、新製品・新技術を発表するステージは提供できます。そこでパフォーマンスするのは出展社の皆様方です。ぜひとも精力的な取り組みでジャパンパックを盛り上げていこうではありませんか。会員企業はじめ関係者の皆さま、ジャパンパックの成功に向けて一緒に頑張っていきましょう!そして来場される皆さまへは大いなるご満足をご提供できる展示会とすべく全力を尽くしましょう。

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