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2008年・関係機関の行動の基本〈経済産業省〉

新しい計量制度の構築に向けて

経済産業省産業技術環境局計量行政室長 籔内雅幸 

 平成19年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

 今、日本経済は、総じて見れば、国内民需と外需がバランス良く改善する中、息の長い景気回復を続けています。しかしながら、企業規模別、地域別に見ると回復の動きにはばらつきが見られることや、増加した企業収益を設備投資のみならず、力強い個人消費につなげることが必要です。また、中長期的には人口の減少、巨額の財政赤字、国際競争の激化などの大きな環境変化に対し、官民ともに取り組むべき課題を数多く抱えております。

 このような状況の中で、計量制度は、経済・社会活動における信頼と秩序の形成・維持に不可欠な制度として、我が国経済社会の発展と文化の向上に大きく寄与し、極めて重要な役割を担っていることから、社会の基盤的制度である計量制度は、時代の要請に適切に対応することが求められております。

 特定計量器の技術基準を定めている特定計量器検定検査規則につきましては、計量器の技術革新に迅速かつ柔軟な対応を図るとともに、国際的な整合化を推進するため、引き続き、計量器の技術基準のJIS化に取り組んでまいります。また、「はかる」ことの重要性や理解の向上を図るために、計量制度に関する正しい知識等について、積極的な普及啓発に努めてまいります。

 また、我が国の実情を踏まえつつ、国際的な対応を図っていくことも重要です。

 そのため、我が国の意見を国際法定計量機関(OIML)等で国際的な議論に反映させるべく、国際勧告案を議論する技術委員会(TC)等にも、積極的に参画していきたいと考えております。

 さて、経済産業省といたしましては、計量制度は非常に多岐に渡る関係者の皆様に支えられている制度であることから、地方経済産業局ごとに説明会を開催し、地域の関係者等に広く説明し、検討の内容について御理解を得るとともに、御意見を募りながら、科学技術の進歩、安全・安心に対する国民の関心の高まり、ものづくりを中心とした産業競争力の向上における正確な計量の重要性の高まりなどに配慮しつつ、新しい計量行政の方向について検討を行っています。

 本年も日頃から適正な計量の実施にご尽力されている関係各位の御意見を伺う機会が一層増えるものと考えております。

 最後になりましたが、皆様方の御活躍と御健康を祈念するとともに、適正な計量の確保に関し一層の御理解とご支援をお願いいたしまして、新年の挨拶とさせて頂きます。

(以上)

 
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