日本計量新報 2011年1月1日 (2852号)掲載
物の分量の事
日本計量史学会会員 野口泰助 |
古い辞典で『塵袋(ちりぶくろ)』や『あいのうしょう』は見た事もなく、日本古典全集に『あいのうしょう』があるのを知った。
古辞書を見るのは中々新発見事実があって楽しいもんである。零本(れいほん)ではあるが『塵添(じんてん)あいのうしょう』を所持している。
日本古典全集本と同一文である。「物分量ノ事」の部分を再録して参考に成る事を願っている。
四十四 物分量ノ事
△ 物宛ト云ハ物ノ量分ノ事也。世俗ノ 畧頌 ニ云四銖ヲ一分ト為、四分ヲ一両ト為 十二両ヲ一長ト為 十六両ヲ小一斤ト為。三斤ヲ大一斤ト為四十八両也。大十斤ヲ稲一束ト為一束ノ籾一斗米ニ春(舂の誤りか)ツホフスレバ五舛、十撮ヲ勺ト為、十勺ヲ合ト為、十合ヲ舛ト為、十舛ヲ斗ト為 十斗ヲ斛ト為 十釐ヲ毫ト為 十毫ヲ分ト為 十分ヲ把ト為 十把ヲ束ト為 或又六銖一分四分一両十六両ヲ小一斤ト為 四十八両ヲ大一斤ト為ト云云とある。
昔の単位を知る資料と思われる。
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