第2WG第1回会合開く
量目制度改正への意見聞く
計量制度検討小委員会第2ワーキンググループ(WG)が9月9日午前、経済産業省別館第944会議室で開かれた。
第2WGは商品量目制度を中心とした公正・公平確保のための計量のあり方を検討する。消費者に身近な計量分野とあって、改正の内容によっては大きな話題となることが予想される。委員も、学識経験者から商店街の組合長までと、多彩な顔ぶれが揃った。
事務局から、量目制度の主な改正点が挙げられた。
量目の立入検査対象を小売店から事業所に、つまり「出口」から「川上」にシフトするべきではないか。
適正計量管理事業所制度を改革し、計量と関連する品質マネジメントシステムなどと合わせた新制度を作り、認定事業所にはたとえば立入検査の免除など、メリットを付与するべきではないか。
適正計量に必要な要件が満たされていることを示す、欧州のeマーク(欧州指令(=法律)に対する適合性を示す)のような制度の導入を検討してはどうか。
初回は、量目をめぐる問題がさまざまな角度から提案された。消費者にとって、適正計量は空気のような存在である。疑うこともないが、守られているという自覚もない。正しい計量が担保されていることをもっとアピールするべきではないか。
量目制度の中心は食料品である。食の安全が叫ばれている昨今、品質管理という観点で、適正計量だけでなく、計量される食品の内容まで含めた安心・安全を、他府省に係わる分野と一括して担保できる方法はないのか。
日本の企業は、顧客満足の観点から、商品設計の段階で、計量にマイナスが出ることがあり得ないようにされている。この方法は実は、原料が表記より常に多くなるため、企業側のコストがかかり、かえって消費者の負担につながる。欧米は、マイナスを認めるアベレージ(平均値)の考えを導入し始めたが、日本もそれにならってもいいのではないか。
適正計量管理(適管)事業所は、コストがかかるわりに、メリットが少ない。大手スーパーでも指定を得ない企業が多い。何らかの利点を付与するべき。また、事業所の規模に合わせ、管理制度に幅を持たす方法もあるのではないか。適管事業所を拡大し、商店街単位で認可するとなると、薬局や米穀店、石油商など、同業の組合で認可を取っている商店との兼ね合いはどうなるのか。
適正計量の維持に計量士は欠かせないが、活躍の場は広がっていない。適管事業所制度の改革と合わせて、人材活用も検討するべき。
内容量表記で、質量表示か体積表示かを規定することで、海外の製品が輸入できなくなる、ということはないようにするべき。
現行計量法では、精度の高い計量器で計る商品ほど、厳しい規制がかけられているが、むしろ逆にするべきではないか。
対消費者という身近な切り口の第2WGは、次回10月18日(火)の予定。 |