JCSS校正設備
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校正室について
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校正室の温湿度管理用の
操作パネル |
新設した校正室は、広さ28・1uで散水露点方式による恒温・恒湿室です。
当JCSS校正室の校正可能環境である温度18℃〜23℃(±0・7K/h)、湿度50%±10%の範囲内で常時コントロールされています。
校正室内の環境は制御盤のタッチパネル式モニターで容易に確認することが出来ます。また、記録はSDカードで簡単に取り出すことができます。
温度変動を避けるため、入室制限人数を5人までと規定しパスボックスも備え付けています。
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分銅校正用ロボットシステムCCR10−1000
新たに導入した全自動分銅校正ロボットシステムCCR10−1000はシステム内に分銅マガジン、ロボットアーム、2機のマスコンパレーター(CCR10:1mg〜10g用/読取0・1μg
、CCR1000:10g〜1kg用/読取1μg)、温・湿度センサー・圧力(大気圧)センサーが搭載されておりフルオートで1mg〜1kg範囲の分銅を校正するシステムです。
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1mg〜1kgまでの分銅を全自動で
校正するロボットシステム |
参照分銅および被校正分銅を両サイドの専用マガジンにセットすれば、ロボットアームが分銅を持ち上げ自動的にマスコンパレーターへ運び校正をおこないます。
専用マガジンはCCR10用で被校正用分銅が39個、参照分銅が26個、CCR1000用で被校正分銅が21個、参照分銅用が12個設置可能で同一のマガジンがもう1SETあるのでロボット稼働中であっても、もう1SETのマガジンに次の校正依頼品を準備する事が可能で、マガジンを交換する事で次の校正依頼品に切替える事ができます。
ロボットシステムはイントラネット回線などを介し専用のソフトで制御され、校正データは、1回のひょう量毎に指示値、時刻、標準偏差、温度、湿度、大気圧、空気密度のデータを得ることが出来ます。また、校正終了時にはソフト上で校正完了の案内が表示されネットワーク内の任意のフォルダに一連の校正データがファイル形式で自動保存されます。
このデータを基に分銅の校正結果である協定質量を導き出します。
また、地震や何らかのエラーが生じた場合、危機回避機能が働き、その場所で停止し危機的状況を未然に回避する事が可能であり、その場合は、あらかじめ登録されたメールアドレスへ報告するようになっています。
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ロボットシステムのメリット
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小ひょう量用分銅の設備 |
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大きい分銅用のマスコン |
校正ジョブの指示は遠隔操作が可能でありロボットの近傍に作業者がいなくても校正をおこなうことが可能です。与えるジョブの数に制限がないので全自動で昼夜問わず校正をおこなう事も可能です。また、当校正室では等量比較法でひょう量手順ABBAを採用しておりますがひょう量手順ABAや複数分銅を用いた組み合わせ比較による分量、倍量法の校正にも対応しています。
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ロボットシステムと手動マスコンパレーターとの併用
ロボットシステム以外の手動マスコンパレーターを併用する事によりさらに校正作業の効率UPをはかっています。
▽CCE6=1mg〜5g用/読取0・1μg
▽CCE2004=2kg用/読取0・1mg
▽CCE10000S=2kg〜10kg用/読取0・1mg
▽CCE20000=20kg用/読取1mg
▽MSA225S−000−D0=等級の低い分銅10g〜200g/読取0・01mg
今後ともさらなるハイグレードな校正をめざしていきたいと考えております。
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