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常に先を見て、先に向かって進む

長野計器(株)依田 恵夫代表取締役社長に聞く

聞き手は小野学業務部長

vol.1

日本計量新報 2015年1月1日 (3039号)第1部4-5面掲載

第2四半期売上は210億円

−−第2四半期での貴社の状況をお聞かせください。

増収増益に
第2四半期累計期間の業績

景気の先行きは不透明な状況にありますが、長野計器は、国内では設備投資等に支えられて計測機器需要は緩やかな増加となり、米国子会社も堅調に推移しました。
 また、対米ドルの為替レートが前年同期に対して円安になったことにともなう連結での為替換算による増収の影響もあり、第2四半期累計期間の売上高は209億7300万円(前年同期比8.4%増)となりました。
 営業利益は6億8400万円(前年同期比139.5%増)、経常利益は6億2300万円)前年同期比65.8%増)となりました。四半期純利益は、投資有価証券売却益(前年同期3億7300万円、当四半期l億2800万円)の影響により4億6900万円(前年同期比19.5%増)です。
■圧力計事業の売上は110億円
 圧力計事業の売上は109億6300万円(前年同期比9.9%増)です。国内ではFA空圧機器業界向け、産業機械業界向け、プロセス業界向け売上が大幅に増加し、空調管材業界向けや半導体業界向けの売上も増加しました。また、米国子会社の売上が堅調に推移したことや円安にともなう連結での為替換算の影響により、売上が増加しました。
■圧力センサ事業の売上は55億円
 圧力センサ事業の売上は54億7500万円(前年同期比4.9%増)です。産業機械業界向けの売上が減少しましたが、半導体業界向け、プロセス業界向け、建設機械用圧力センサの売上が増加しました。
 また、圧力計事業同様に、米国子会社の売上が堅調に推移したこと、円安にともなう連結での為替換算の影響により、売上が増加しました。
■計測制御機器事業の売上は24億円
 計測制御機器事業の売上は24億3800万円(前年同期比9.1%増)です。自動車・電子部品関連業界向けの工アリークテスターや工場生産自動化設備用の空気圧機器の売上が増加しました。
■その他事業の売上は21億円
 その他の事業の売上は20億9600万円(前年同期比9.6%増)です。自動車業界を主要取引先としているダイカスト製品の売上が増えました。

「テクニカルフェア2014」を開催

−−「テクニカルフェア2014」を開催されましたね。

3年に1度開催

2014年10月23日に、当社は今回で4回目になる「テクニカルフェア2014」を長野県上田市で開催しました。
 テクニカルフェアは、ユーザーを始め、代理店、協力工場、その他取引先の皆様をご招待し、当社の技術力や魅力を今一度知っていただくことを目的に、3年に1度開催しています。およそ300人のお客様に足を運んでいただきました。
 当日は、当社の生産拠点である「上田計測機器工場」、「丸子電子機器工場」の両工場を見学していただき、記念講演会と技術説明会を開催しました。

テーマは「環境・保安・安全」

毎回テーマを設定して開催しており、今回は「環境・保安・安全」を主なテーマとして設定しました。

製品に対する信頼感、安心性

工場見学では製造工程を直接見ていただくことで、長野計器の製品に対する信頼感、安心性を感じていただけたと思っています。
 工程の各所に説明員を配置しました。その部署の人間が自分がやっている仕事の内容を説明しました。その結果、自分たちのものづくり、自分がやっている仕事に対する自信に繋がりました。

今後の技術開発の方向伝える

技術説明会では、技術開発で私どもが今までやってきたこととともに、光ファイバセンサを使ったFBG技術など、今後の技術開発の方向性をお伝えしました。

計量のトレーサビリティの確立

圧力標準の関係では、圧力の計量に関するトレーサビリティが、国家計量標準機関との間できちんと取れており、お客様がお使いの計量器の不確かさも示すことができます。また当社はJCSS制度(計量法校正事業者登録制度)における登録・認定校正事業者ですから、国家計量標準とトレーサブルであるJCSS校正証明書を発行しています。こういうこともお話しさせていただきました。
 また、積極的に進めている海外展開の状況などもお話ししました。

技術者が自信持った

わたしは、お客様に対して技術説明をするなかで、当社の技術者が、これまでの技術開発や今後の開発の方向性などに自信を持ったということが、最大の成果だと思っています。

記念講演会を開催

記念講演会では、(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構の多田裕一氏に「米国における非在来型資源(シエールガス・オイル)開発と我が国への影響」と題して講演していただきました。
 講演では、近年のエネルギー事情やシェールガス革命が、日本に与える影響等について解説していただきました。
 当社ではアメリカの市場は子会社であるアッシュクロフト(Ashcroft)が担当しており、シェールガス関連でアッシュクロフトの圧力計が使われていますので、その意味でも非常に有益な話でした。アメリカには相当広範囲にシェールガスがあるので、その開発状況など、具体的なお話しをしていただきました。

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