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ポータブル屈折(糖度)計

特集記事 製品紹介

食品管理から工業目的、医療現場まで幅広い分野で活躍

糖度計・濃度計・屈折計とは

 本来、果汁、ジャムなどを測る場合は糖度計、スープやたれなどを測る場合は濃度計と呼ぶべきだが、 同じ測定器なので、まとめて糖度計と呼ぶ。検出原理に光の屈折現象を応用しているので、 屈折計と呼ぶこともある。従来のアナログ式屈折計に加え、最近ではデジタル式のものも登場している。
 食品管理を始め、製薬・臨床実験などの医療現場や、化学製品原料・処理用薬品といった工業目的まで幅広い分野で活用されている。

屈折とは

 湯のみに水を入れて、箸をその中に挿入してみると、箸の先は曲がって見える。次に湯のみの中に濃い砂糖水を入れてみると、箸の先は水のときよりも更に曲がって見える。これが光の屈折という現象である。
 屈折計とはこの光の屈折という現象を応用した測定器で、物質の密度が高くなると(例えば水に糖分がとけ込んでいる状態)、その屈折率も比率的に上昇するという原理に基づいている。

屈折計の原理

■透過式システム
 手持屈折計をモデルに説明する。
(1)プリズムは試料液よりもはるかに大きな屈折率をもっており、このプリズムと試料液との界面で起こる屈折現象を利用して測定が行なわれる。
(2)薄いサンプルのときは、プリズムとの屈折率差が大きいので屈折率は大きくなる→A
(3)濃いサンプルのときは、プリズムとの屈折差が小さいので屈折率は小さくなる→B
■反射式システム
 デジタル屈折計をモデルに説明する。
 プリズムの左下から入射した光Aは界面で屈折してサンプル側へ抜ける。同じく光Bは界面で屈折してプリズム面に沿い右へ進む。そしてBよりも入射角が大きい光Cはサンプル側に屈折できずプリズムの右下に全反射していく。
 したがって、図においてB’線を境に明暗の境界線が生じる。この境界線の反射角の大きさはサンプルの屈折率に比例するので、センサーで明暗の境界線の位置を捕えて屈折率に変換している。
     
▲ 透過式システム                     ▲反射式システム

 

 

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