〈〈〈夏季特集〉〉〉
2000年8月13日(2365号)

■中央本線鈍行列車の旅

遠くへの旅もいいですけれど、ぶらりと近場で日帰りする旅もいいですね。私の住む神奈川県相模湖町から、勤務先の御茶ノ水までのJR料金は950円です。同じ料金で中央本線を逆に走りますと、塩山まで行けます。それに940円加算すると小淵沢まで行けます。小淵沢は高原列車の走る小海線の始発駅です。風の吹くまま、気の向くまま中央本線の列車に乗って彷徨するのはいいものです。鈍行列車ですから料金は知れたものですし、途中下車したってかまいません。しかし、その昔は特急列車と急行列車の2本をやり過ごすため20分も30分も停車することがあってうんざりしたものです。茅野で降りて八ヶ岳方面に散策に出かけるのもいいですし、下諏訪から霧ヶ峰方面や美ヶ原方面に足を伸ばすのも悪くはありません。日帰りでは窮屈でしたら、1万円奮発して宿を探します。列車やバスの窓から景色を眺めたり、乗り継ぎに時間を費やすときの屈託のなさはいいものだと思います。カメラがあるとなぐさめられます。素晴らしい景色をのんびりした気持ちで見ているのはいいものです。茅野の杖突峠方面に別荘を建てて音楽を聴くのを夢見ている友人がいます。それを本当に実行に移しそうなので、「早まるな」とさんざん毒づいておきました。音楽は飽きるし、立地の悪い別荘には足を運ばなくなるのがオチだからです。ですから私は2万円ほどのお金をポケットに入れて気ままな旅に出かけるのです。

写真は中央本線鳥沢駅付近の鉄橋を走る鈍行列車。(よ)


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