2000年10月29日(2374号)

■第43回関東甲信越計量協会連絡協議会開催(10月12日・新潟県湯沢)

計量協会関係者150名が参集して計量事業に関係する制度面の改善策を協議

腕帯一体型血圧計、耳式体温計等の家庭用計量器制度への包含を要望

計量器コンサルタント制度の育成強化策も要望


 第四十三回関東平信越計量協会連絡協議会が(社)新潟県計量協会の当番によって、十月十二日午後、新潟県湯沢町のナスパニューオータニで、関係者百五十名が参加して開かれてた。議事は計量器事業と計量士業務等に関係した懸案事項の改善・改革で、@腕帯一体型血圧計、耳式体温計等の検査技術の確立、A計量器コンサルタント制度の普及と活用、Bはかりの重力加速値の幅数値表記の難点解消策、C指定定期検査機関の指定に関する問題点の克服策、D日本計量振興協会会費基準と計量士会費問題、の五議題を協議した。

計量器事業にからむ制度改善を協議

 関東平信越計量協会連絡協議会には関係十都県の計量協会あるいは計量連合会会員と(社)日本計量振興協会執行役員ならびに通産省他関係の計量検定所職員が出席、議題の内容によって関係者が説明に立った。

 @腕帯一体型血圧計、耳式体温計等の検査技術の確立(千葉県提案)については、これが現在の計量法の体系下では家庭用計量器に組み込まれていないため、家庭用計量器の技術基準とは別な扱いとなり、同一用途の計量器との取扱いの差に矛盾を感ずる消費者ならびに計量器販売事業者が多いことから、改善を求める声が強くあがった。

 A計量器コンサルタント制度の普及と活用(東京都提案)については、旧(社)日本計量協会が創設した同会が認定する資格制度であるが、東京都計量器コンサルタント協会は二百名の会員を擁して消費者対応の有為な社会事業を旺盛に実施しているほか、計量技術と知識の向上に努めるなどして、同制度の基盤確立に大きな働きをしてきた。このことから、提案者は今後は旧(社)日本計量協会の事業を全面的に継承する新団体として、計量器コンサルタント制度の育成策の必要を説くとともに一層の制度強化を要望した。

 Bはかりの重力加速値の幅数値表記の難点解消策(埼玉県提案)については、改正された質量計の検定検査規則が新しい重力加速度補正方法を採用したことから、新制度がユーザーにも販売事業者にも使いよいものにするための工夫を法令ならびに行政運営当局に求めた。

 C指定定期検査機関の指定に関する問題点克服策(提案は新潟県)については、指定に際しての切実な問題点として、検査機関の中軸となる検査職員の確保、検査に必要な設備の確保、検査に要する実際費用と条例で定められている検査手数料とのギャップによる損失の補填の三項目が指摘され、各都県が考えている有効な対応策などを聞いた。

 D日本計量振興協会会費基準と計量士会費問題(神奈川県提案)については、新団体の大きな収入源の一つである会費に関して、算出方法のあるべき姿を求めるとともに、計量士の場合には会員が二区分になっていることの是非を議論すべきとの提案であった。

 次回の当番開催県に埼玉県が決まり、開催日は平成十三年七月十二日、十三日であることが発表された。

 


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