2000年11月5日(2375号)

■国の計量記念日式典開かれる(11月1日・東京都港区虎ノ門パストラル)、計量功労者を表彰

通産省は十一月一日の計量記念日当日午後、東京都港区の虎ノ門パストラル新館一階鳳凰西の間で「平成十一年計量記念日式典」を計量関係者多数出席のもと開催した。式典では平沼赳夫通商産業大臣が式辞を述べ、つづいて福岡県の伊藤嘉昭氏(博多計器椛纒\取締役)、河上鐐事治氏(北東衡機工業兜寰ミ長)、河原紀男氏(鞄津製作所参事)、澤田透氏(澤田淳椛纒\取締役)、山下優氏(大牟田計量管理センター)ら計量功労者二十三名、岩手県の東北日本電気鰍ネど優良適正計量管理事業所四事業所に大臣表彰を授与した。計量功労者は延べ七百六十七名に、適正管理優良事業所は述べ三百七十九事業所になった。
 新しく計量記念日となった十一月一日は記念日変更後数年が経ち多くの計量関係者が慣れ親しんできている。計量記念日行事は十一月一日の記念日当日を中心に月間行事などを地方の計量協会や計量行政機関、計量関係事業所などがそれぞれ計量のもつ機能や計量制度の役割等を強調する実施している。

 計量記念日は現行の計量法が平成五年十一月一日に施行されたのを記念して、従来の六月七日から変更して実施されている。計量記念日は遠く大正十年にメートル法を主とし、これに統一するための度量衡法改正案が第四十四定刻議会を通過し、四月十一日に公布(法律第七十一号)されたのを記念して定められた度量衡記念日に機縁をさかのぼる。度量衡法は昭和二十六年六月七日公布の計量法に切り替わったことから、通産省はこの六月七日を計量記念日として定めていた。四月十一日の度量衡記念日は、尺貫法のメートル法への切り替えとなった記念すべき日であることから、現在でもメートル記念日として手帳やカレンダーに記憶をとどめている。

 十一月一日はテレビ、ラジオ、新聞その他のマスコミが、この日が計量記念日であることや地元の計量関係者が実施する関連行事を報道することから、計量が年に一度はなやぐ日になる。六月七日から十一月一日に計量記念日が変更されて最初に記念日行事が実施された年には、三重県の水族館が記念日が変更になっているのに気付かずに海の動物の体重測定の日取りを六月七日に実施したことがあった。このような珍事は減ってきているものの同様の事例があれば、十一月一日に行事を実施すべく申し入れることが望まれる。

 記念日行事は本紙報道のように例年通りの賑やかさで実施されていることは、計量関係者の意気込みの高さを示すものである。街頭や企業等事業所内での計量意識啓発事業に加えて、テレビ、ラジオ等マスコミに取り上げられるようにするための働きかけが各地で活発化している。

通産省では計量記念日式典を開いて、計量功労者等に通産大臣表彰を授与する式典を十一月一日に開いた。記念日式典には通産大臣が出席、重要な社会基盤としての計量制度を時代の流れに適合する制度内容に変革して、今後とも適切に機能させる旨の式辞を述べた。通産省は来年には経済産業省に移行し、計量行政の一部は環境庁の所管になる。従って通産省の名で計量記念日式典を実施する最後の年となり、奇しくもこれがミレニアムの年と重なった。


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