2000年11月19日(2377号)
■物理標準の高度化の研究成果発表(12月6日・工業技術院筑波研究センター)
計量標準整備へ、5年計画の中間成果普及させる「物理標準の高度化への基盤技術」の研究成果発表会が、12月6日、つくばの工業技術院筑波研究センターで開かれる。計量研究所が中核となり産・学・官が共同して進めている科学技術振興調整費・知的基盤整備推進制度(科学技術庁関連予算)による「物理標準の高度化に関する研究」(平成9年度から5年計画)が三年を経過したことから、これまでの研究成果を普及しようというもの。政府は2010年までにアメリカ並みの計量標準を整備することにしており、本研究もその一翼を担うものとして注目される。発表会の目玉の一つは見学会。ポスターセッションとともに、実際に研究施設等を見てもらう見学会が、長さ、力学、電子の三コース用意されており、最先端の研究成果に実際に触れることができる。
日時◇平成12年12月6日(水)10100-17100(受付19115-)
場所◇工業技術院筑波研究センター共用講堂大会議室
《講演セツション》10時〜12時
(司会)電子技術総合研究所量子放射部長小林直人
10:00〜10:10挨拶計量研究所所長今井秀孝
10:10〜10130来賓挨拶▽科学技術庁研究開発局総合研究課長野村文昭▽通商産業省工業技術院標準部知的基盤課長伊藤章
10:30〜11100研究成果の概要「物理標準の高度化に関する研究」計量研究所力学部長谷村吉久
11:00〜12:00【特別講演】「情報化社会における物理標準の役割」(株)横河総合研究所研究理事山崎弘郎
参加要領
参加費無料
申込方法参加申込書に会社名、所在地、所属、氏名、電話番号を御記入の上、申込先へFAXまたは、郵送して下さい。聴講券等は発行しませんので、申込済みの方は当日会場へ直接おいで下さい。
申込先工業技術院計量研究所力学部力学標準研究室徳田、〒305−8563、茨城県つくば市梅園1-1-4、FAX0298(61)4020
問合せ完工業技術院計量研究所力学部機械計測研究室黒澤、〒305-8563、茨城県つくば市梅園1-1-4、TEL0298(61)4041、FAX0298(61)4042、E-mail:kiban2k@nrlm。go.jp《ポスターセッション》12時30分〜14時45分
1.高度長さ関連標準の確立に関する研究
(1)高精度波長・長さ標準の確立の研究
・高精度波長(周波数)標準の開発=計量研究所大苗敦
・高精度実用長さ標準器の開発=計量研究所石川純、(株)ミツトヨ上田守正
・光干渉計の開発・干渉測長標準の範囲拡張=計量研究所瀬田勝男・GPS測量網と長さ標準の整合性確立=国土地理院畑中雄樹
(2)高精度幾何学量の標準の確立の研究
・三次元形状標準の高精度化=計量研究所高辻利之、東京大学大学院工学系研究科高増潔
・角度の高精度化・高精度角度校正技術=計量研究所中山貫・X線刻角技術の高精度化=理化学研究所石川哲也
・真直度/平面度/段差標準の高精度化=計量研究所黒澤富蔵、東京工業大学大学院理工学科初澤毅
2.力学系計量標準の基盤技術に関する研究
(1)力試験機及びトルク標準の研究
・トルク標準の構築及び供給技術の開発=計量研究所大串浩司
・引張・圧縮試験機の機能評価=計量研究所東城琢郎
(2)高度圧力標準の研究
・低圧力及び高圧力の標準=計量研究所大岩彰
・超高圧力の計測技術=無機材質研究所竹村謙一
(3)加速度標準の研究
・重力加速度計測=計量研究所水島茂喜
・絶対重力加速度測定装置の開発=国立天文台坪川恒也
・絶対重力加速度測定装置の開発(調査)=(株)ミツトヨ松宮貞行
・振動加速度の標準に関する技術開発=計量研究所臼田孝
3.電子技術関連標準計測技術の高度化に関する研究
(1)真空標準計測技術の研究
・標準圧力場発生と精密校正技術=電子技術総合研究所平田正紘
・気体と金属壁との相互作用=金属材料技術研究所土佐正弘
(2)音圧レベル標準のトレーサビリティ確立の研究
・標準コンデンサマイクロホン校正技術の高度化=電子技術総合研究所藤森威
・音圧レベル標準のトランスファー技術=日本品質保証機構高橋多助
・標準コンデンサマイクロホンの開発=静岡理工科大学三浦甫
(3)紫外・真空紫外域の標準計測技術の研究
・分光応答度標準の確立=電子技術総合研究所斉藤輝文
(4)放射線(能)標準のトレーサビリティ体系化の研究
・放射能標準トレーサビリティ=電子技術総合研究所桧野良穂、日本原子力研究所東海研究所竹内記男、日本アイソトープ協会山田嵩
・大線領域の放射線の吸収線量標準=電子技術総合研究所高田信久
(5)高電圧計測に係わる直流計量標準に関する研究=電子技術総合研究所永井一嘉
《見学会》15時〜17時(受付にて申込み)
1長さ関連標準コース(光干渉計、三次元座標、角度など。)
2力学量関連計量標準コース(トルク、高圧力、振動など。)
3電子技術関連標準コース(放射能、音圧レベル、紫外域分光応答度など。)