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講話:「計量行政の課題と新たな展開」 徳増伸二行政室課長補佐
「これからの計量協会のあり方」 佐藤克哉日計振専務理事
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近畿地区の2府4県で構成される計量関係者の年に一度の大きな集いである「平成13年度近畿計量大会」が、滋賀県の当番で11月9日、滋賀県大津市の琵琶湖ホテルで開かれた。出席者は来賓を含めて約230名。大会は、奈良県が前年度協議会の概要を報告、次年度開催県に京都府を決めた後、徳増伸二経済産業省計量行政室課長補佐(調整担当)が「計量行政の課題と新たな展開」、佐藤克哉(社)日本計量振興協会専務理事が「これからの計量協会のあり方」の題で講話した。平野將氏を近畿計量協議会長表彰した。ヒューマンポテンシャル研究所の渡辺勇所長が「『景気低迷』緊急支援!」と題して記念講演した。
主催者の平野將(社)滋賀県計量協会会長はあいさつで、計量業界は「グローバル化への対応、規制緩和推進、地方分権制度の進展、極微量物質の計量ニーズの増大など、大きな変革期にある」とし、計量を取り巻く環境は大変厳しいが「どのような環境下であろうとも計量の果たす役割が大きいことを自覚し、従来にもまして適正な計量の実施に努めていかなくてはならない」と述べた。
講話で、徳増伸二経済産業省計量行政室課長補佐は@新たな計量ニーズへの対応、A計量行政の執行体制の変革、B国際化への対応、C今後の計量行政の課題、を述べた。徳増氏は極微量物質の計量ニーズの増大に対応するための計量法の改正(特定計量証明事業者認定制度など)や経済産業省の組織変更、計量研究所等の独立行政法人化等の変化を紹介し、今後の課題として@適正計量の確保、A効率的な計量行政の施行、B国際整合化をあげ「国、独法、地方、産業界が的確に役割分担を果たし、連携して取り組んでいくことが重要」だと述べた。
佐藤克哉日計振専務理事は、計量団体の現状、社会基盤としての計量の重要性、計量制度の変化等を述べ、計量団体の役割として@計量の仕組みの変化を知らせる、A検定所との連携、協会と計量士の共同作戦、B適正計量保証制度をつくる、ことなどを提案した。