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 2002年3月24日(2438号)


 ■4月1日から改正計量法施行−ダイオキシ類等の計量証明の信頼性確保めざす

 ダイオキシン類等の計量証明の信頼性の確保をめざした改正計量法が2002年4月1日から施行される。ダイオキシン類などの新たな環境問題の高まりによる極微量物質による計量証明のニーズの増大に対応するため2001年6月に計量法が改正され、特定計量証明事業者認定制度(MLAP )が導入された。4月1日の施行後は、認定を受けていない事業者はダイオキシン類の計量証明を行うことができなくなる(経過措置あり)。

 改正の概要は次のとおり。

極微量物質の計量ニーズへの対応
 ダイオキシン類等の計量証明に対応した認定制度(特定計量証明事業者認定制度)が導入された。
 計量証明事業の登録に新たな事業区分を設けた。従来の「濃度」の区分を分け、@大気中のダイオキシン類、A水中又は土壌中のダイオキシン類、の濃度が追加された。

 ダイオキシン類の計量証明事業においては、(独)製品評価技術基盤機構又は指定認定機関の認定を受けていることが、登録の際の要件として必要となる。法律施行後は、認定を受けていない事業者はダイオキシン類の計量証明を行うことができない。但し、施行時にダイオキシン類の計量証明の事業を行っている計量証明事業者は、2003年3月31日までは認定を受けていなくても事業を行える。

法定計量単位の追加
 ダイオキシンなど極微量物質の濃度計量に必要な次の4つの単位が法定計量単位に追加された。
▽質量一兆分率(ppt)▽質量千兆分率(ppq)▽体積一兆分率(vol ppt 又はppt)▽体積千兆分率(vol ppq 又はppq)

計量証明書の位置付けの明確化
 ダイオキシン類の計量証明の事業区分で認定され、登録を受けた特定計量証明事業者は、ダイオキシン類の計量証明書に標章(認定ロゴ)を付すことができる。
 計量証明事業者は、計量証明書に標章(登録ロゴ)を付すことができる。

不正な行為に対する措置
 計量証明の不正な行為に対する規制が追加された。

 実際の計量結果を改ざんして、故意に虚偽の内容を記載した計量証明書を発行する行為や、実際に計量することなく、架空の計量証明結果をねつ造する等の不正の行為を行った事業者は、計量証明事業の登録取消の対象になる。

事業規程の記載事項が変更
 事業規程に記載すべき事項として、標章に関する事項および業務の下請け等に関する事項が加わった。計量証明書に標章を付する者や、業務の一部を下請け等に出す事業者については、標章に関する事項を付け加える等の事業規程の変更を行い、都道府県知事に登録をする必要がある。

 2002年3月24日(2438号)

 
■力学量標準トレーサビリティ・ワークショップ開催
     (6月14日・東京新宿区牛込箪笥区民センター)

 日本試験機工業会は6月14日(金)、東京都新宿区牛込箪笥区民センターで「第4回力学量標準トレーサビリティ・ワークショップ」を開催する。今回のワークショップでは、力計及び一軸試験機、質量、硬さ試験機について、各校正認定事業者及び認定準備者が比較試験結果、校正機関認定の実際、校正と不確かさの実状を報告する。

 また、特別講演として(独)製品評価技術基盤機構植松慶生氏が「世界の認定制度に係る動向とトレーサビリティ、JCSSの今後」の講演をする。

【日時】平成14年6月14日(金)、10時〜17時20分
【会場】牛込箪笥区民センター(東京都新宿区箪笥町15、TEL03−3268−4849)
【プログラム】
◇開会の辞及び趣旨説明=
 キーノート(1) :(独)産業技術総合研究所上田和永
 キーノート(2) :(独)産業技術総合研究所石田一
◇セッション1=力計と一軸試験機(1)
 力計校正事業者間の持回り比較試験結果について:(財)日本品質保証機構中部試験センター中本文男
 Jcss校正機関としての認定取得に向けて:島津試験機サービス(株)高田雄二・醍醐忠嗣・志冶慎一
 校正事業者のEn 数による評価:(株)島津製作所前川貴英
 JIS Q 17025(4・12・2項・技術的記録)対応電子記録の簡易訂正方法:(社)日本計量振興協会中西正一・東京都立産業技術研究所吉田裕道
◇特別講演「世界の認定制度に係る動向とトレーサビリティ、JCSSの今後」:(独)製品評価技術基盤機構植松慶生
◇力計と一軸試験機(2)=
 一次てことおもりによる圧縮校正:(株)東洋精機製作所佐藤俊昭
 引張試験による引張特性値測定の不確かさ:(株)東京衡機製造所上野正男・藤井勉
◇セッション2=質量
はかりの校正と不確かさについて:メトラー・トレド(株)桑山重光・都倉正洋
◇セッション3=硬さ
 ロックウェル硬さ試験機の校正における試験力の測定:(株)富士試験機製作所加藤豊和
 ロックウエル硬さ試験機の校正における要素測定としての硬さ指示装置の検証:(株)井谷衡機製作所尾崎達也
◇閉会の辞

【参加費】4千円(昼食含)
【問い合わせ】日本試験機工業会、TEL03−3268−4849
【協賛】(社)日本非破壊検査協会、日本材料試験技術協会

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