東北6県と北海道の計量協会によって構成される東北6県北海道計量協会連合会は、(社)山形県計量協会の当番によって「平成14年度東北・北海道計量大会」ならびに「第51次東北6県北海道計量協会連合会総会」を7月25日午後、山形市の山形テルサで開いた。参加者は来賓等を交えて200名で、大会ならびに総会の所定の議題を次第どおり進行した。26日は視察研修が行われた。宿泊地の上山温泉の宿、古窯から貸し切りバスに分乗して天童市の天童オルゴール博物館を視察後、天童アサヒビール園で昼食をとって散会した。次年度は宮城県の当番によって、2003年8月7日に開かれる。仙台の七夕祭りの中日に計画されており、宿泊の宿も七夕見物に都合のよい場所が予約されている。
東北・北海道計量大会
平成14年度東北・北海道計量大会は7月25日午後1時30分に開会、@平成13年度物故会員慰霊のための黙祷、A計量功労者表彰、B大会記念事業(=車いす体重計1台、体脂肪計5台を山形市健康センターに寄贈)、C大会宣言の採択、などが次第順に執り行われ、午後2時20分に閉会した。
東北6県北海道計量協会連合会会長の小林透氏((社)山形県計量協会会長)は挨拶のなかで計量の社会性と環境計測のもつ重要性にふれ、会員一同こころざしを高く持って地域社会に貢献しようと呼びかけた。大会宣言は「適正な計量・計測は地球を救う」とうたいあげて、これを満場の大きな拍手で採択した。
来賓代表の祝辞は@産業技術総合研究所所長(法定計量技術課長根田和朗氏が祝辞代読)、A山形県知事(商工労働観光部長野村一氏が祝辞代読)、B山形市長(市民生活部長会田佐武郎氏が祝辞代読)、C(社)日本計量振興協会会長飯塚幸三氏の4氏が行った。飯塚幸三氏は、法律に対する考え方について日本人は欧州の人々と比較すると建前主義があるように思えると所感述べた後、日本計量振興協会の事業の幾つかを紹介した。
東北6県北海道計量協会連合会総会
第51次東北6県北海道計量協会連合会総会は7月25日午後2時40分に開会、@東北6県北海道計量協会連合会会長挨拶、A議事((1)前年度総会の報告=青森県、(2)提案議題の審議=宮城、秋田、岩手、福島、青森の各県から提案、(3)次年度開催地=当番県の決定)、B大会旗の引き継ぎ(=山形県から宮城県へ)、などが次第順に執り行われた。
このあと出席来賓による所属団体紹介の時間が設けられ、(社)日本計量機器工業連合会専務理事伊藤尚美氏、(社)日本環境測定分析協会顧問久代勝氏、全国計量器販売事業者連合会会長岩下貞治氏、日本計量史学会会長蓑輪善蔵氏の順に懇切な話をした。閉会は午後4時30分。
提出議題は大きく分けると2つ。
1つは計量記念日事業を活発化させようというもので、福島県から提案された。計量記念日行事の実施状況は年ごとに低調になる現状を打破するため、全国的に統一運動を考え、官民一体になって実施することが力説された。運動の効果をあげるために新聞、ラジオ、テレビ等のマスコミに取り上げられる企画を考えることが大事だとして、参考事例として@基準器(質量)のリレー(=南北に分け、各県経由で11月1日に東京に至る)、A11・1kmのミニマラソンを全国規模の大会として実施する、B各県出身の国民的スターをイメージキャラクターに使ったイベントを実施する、Cマスコミ向けの広告予算を考える、の4案を提示した。
もう1つは、計量協会が指定定期検査機関になって質量計等の検査を実施するための条件づくりである。平成14年4月1日現在で指定定期検査機関になっているのは12の計量関係の団体であり、この12の団体が9県、7市から指定を受けて質量計等の定期検査業務を実施している。都道府県および特定市などが計量法の指定定期検査機関制度を利用する事例は今後とも推進されるものと考えられることから、制度の概要、指定のための具体的要件、指定事例など、細かなことを知りたいということから経験の交流を求める声が強く出された。
東北地方では、山形県、盛岡市、仙台市が社団法人である計量協会あるいは計量関係の団体を指定定期検査機関に指定して、質量計の定期検査あるいは計量証明検査を実施している。これにつづく動きがあることから、制度利用に遺漏や不備を来すことを避けるために、必要な法令や実施に関する詳細を求める要求は切実であり、会合全体を通じて経験の交流がさまざまな形で行われた。