■ 10-12月期景況判断は前回見通しから悪化 7〜9月期の設備投資額は4期連続減少、経常利益は増加
内閣府幹部は景気動向が変わってきた可能性示唆
経済見通しは一進一退で推移しており、先行きの不透明感は依然として強い。内閣府・経済社会総合研究所が発表した10月の景気動向指数は、先行指数が44・4%、一致指数が88・9%、遅行指数が33・3%だった。先行指数は、景気判断の分かれ目である50%を昨年12月以来10カ月ぶりに下回った。財務省が発表した景気予測調査(11月調査)では、大企業全産業でみた10─12月期景況判断指数はマイナス5・9%で、前回8月調査時の見通し(マイナス0・2%)から悪化した。
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内閣府の10月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比4・1%減の8299億円とマイナスに転じた。財務省が発表した国際収支によると、10月の経常黒字は2カ月ぶりに前年比プラス。
財務省が12月5日発表した02年7−9月期の法人企業統計調査(金融・保険業を除く資本金1000万円以上の1万9191社回答)によると、全産業の設備投資額(ソフトウエア投資額を除く)は前年同期比13・9%減の9兆2361億円で、4期連続の減少。一方、経常利益は20・5%増の7兆2168億円と5期ぶりに増加。
製造業の設備投資額は、23・1%の大幅減。製造業の経常利益は48・8%の大幅増。全産業の売上高は5期連続減少。
対中日10月輸出 電機計測機器は58.2%の伸び
2002年10月分貿易統計(輸出確報、輸入速報)によると、電気計測機器の対中国輸出は64億4700万円で58・2%の伸び率。対中国輸出全体は4804億3300万円で、電気計測機器は1・3%を占める。対中国輸入は12億6000万円で27・6%の伸び。対中国輸入全体は7521億1700万円で構成比は0・2%。対中国貿易全体では大幅な入超だが、同機器は輸出額が輸入額の約5倍。電気計測機器の全世界への10月輸出額は653億1200万円、輸入額は345億1600万円。対中国貿易は輸出で9・9%、輸入で3・7%を占める。