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 2003年2月16日(2479号)


■「日経優秀製品・サービス賞」の最優秀賞 長野計器と島津製作所が受賞  長野:小型車載用圧力センサ  島津:質量分析装置   

  長野計器(株)(東京都大田区東馬込、宮下茂社長)と(株)島津製作所(京都市中京区、矢嶋英雄社長)は、日本経済新聞社主催の「2002年日経優秀製品・サービス賞」で最優秀賞・日経産業新聞賞を受賞した。ほかに最優秀賞を受賞した企業は、トヨタ自動車(株)、本田技研工業(株)、カシオ計算機(株)、三菱地所(株)、日産自動車(株)、旭硝子(株)、(株)森精機製作所、(株)セブン−イレブン・ジャパンなどで、日本の経済を支えているトップ企業が顔を揃えた。表彰式は、2月4日に東京・虎ノ門のホテルオークラ・平安の間で行われた。(関連記事8面) 

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  「日経優秀製品・サービス賞」は、毎年1回、特に優れた新製品・サービスを表彰するもので、対象となるのは、その年(今回は2002年)に国内で販売あるいは提供された製品及びサービスを幅広く対象とし、生産財、消費財を問わず、金融、保険、ソフトウェア、レジャーなど無形の商品も含めて「日本経済新聞」「日経産業新聞」「日経MJ(日経流通新聞)」「日経金融新聞」の4紙に記事を掲載し紹介されたもののなかから、各分野の担当記者が候補を推薦。最終的に、紹介された製品の技術開発性・価格対効果・業績寄与度・成長性・独自性・産業や社会への影響の6つの側面から各界の専門家9氏からなる本審査委員会で審議・選考される。

 長野計器が受賞した製品は、直径5oの小型車載用圧力センサ「KAシリーズ」。

 表彰式は、午前11時から、ホテルオークラ本館・平安の間において行われた。主催者である日本経済新聞社鶴田卓彦代表取締役社長のあいさつで始まり、審査委員長の吉川弘之氏から審査の講評が述べられた。

 表彰状の贈呈にうつり、最優秀賞受賞企業17社には鶴田社長から、また優秀賞受賞企業31社には杉田副社長から賞状が手渡された。受賞企業を代表してトヨタ自動車の張富士夫取締役社長と本田技研工業の吉野浩行代表取締役社長から挨拶があり、表彰式を終了した。

 その後、会場をうつして記念パーティーを開き、三菱地所の高木茂取締役社長の音頭で乾杯し、歓談が繰り広げられた。

<受賞製品紹介>

島津製作所

 質量分析装置「AXIMA−QIT」。医薬品開発などに不可欠なたんぱく質の重さを正確に計測することで、機能解析などに役立てる質量分析装置。ノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏らの研究成果をもとに技術改良を重ねて製品化した。少量の試料で何回も計測可能にするなど他社製品にはない新しい技術を盛り込んだ。

 ヒトゲノム(人間の全遺伝情報)解読後、バイオ研究の主研究領域となったたんぱく質の研究に果たした役割は計り知れない。世界中の製薬会社や大学、研究機関などで広く利用されている。

長野計器

 小型車載用圧力センサ「KAシリーズ」。ブレーキやエンジンの制御用として搭載するステンレス製のセンサ素子の直径を、5oと従来の最小サイズより3・5o小型化。体積はほぼ4分の1になった。測定できる圧力は最大250メガパスカルで、低燃費ディーゼルエンジンに必要な超高圧測定にも対応した。

 小型化により、ブレーキなどに搭載できる個数を増やすことが可能。これにより制御機能が高まり、燃費も低減できる。高級乗用車向けを中心とした次世代型高性能ブレーキの実用化に貢献した。車載以外の用途も開拓する。圧力センサ素子の動作原理は、金属(ステンレス)のダイヤフラム上に薄膜の多結晶シリコンで歪ゲージを形成し、圧力によって生じる歪を抵抗値の変化として検出する。

【特徴】▽小型・高性能・高信頼性▽幅広い圧力レンジに対応▽優れたコストパフォーマンス

 

 2003年2月16日(2479号)

 
 2003年2月16日(2479号)

 

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