国際計量標準シンポジウム
「未来を拓くものさし・光コム」
5月18日(金)、つくば国際会議場で産総研NMIJと国際度量衡局が共催
国際計量標準シンポジウム「未来を拓くものさし・光コム」が5月18日(金)つくば国際会議場(エポカルつくば)で開かれる。参加費は無料。産業技術研究所計量標準総合センター(NMIJ)と国際度量衡局(BIPM)が共同で開く。長さ標準、時間標準の基礎技術として活用が期待される光コム技術を紹介する。5月20日の世界計量記念日にちなんで開く。
光コムは長さ・時間標準の基礎技術
今回のテーマの光コム技術は、日本が主導的に開発に携わっており、長さ標準、時間標準を基本として、将来様々な標準の基礎技術として幅広く利用されようとしている。
光コムとは
ドイツのテオドール・ヘンシュ教授と米国のジョン・ホール博士のグループによりモード同期レーザーからの超短パルスを利用した光周波数計測が提案された。時間軸上で超短パルス列となるレーザーの出力は、周波数軸上では等間隔に並んだ何万個ものモードが位相をそろえて連続的に光っている状態である。スペクタル構造の形が櫛の歯に似ていることから光周波数コムまたは光コムと呼ばれている。
光コムは現在では長さや周波数の標準の高度化になくてはならないコア技術になっている。長さ標準として重要な波長安定化レーザーを光コムで測定することで、光の速さで定義した長さ(メートル)の定義に忠実なトレーサビリティを構築していこうという動きが始まっている。
本シンポジウムでファイバーレーザーをベースにした光コムの研究など、研究の最先端と発展方向が示される。
光コム技術について、BIPMをはじめカナダ、アメリカ等の海外研究者と開発の端緒を開いた日本の第一人者を招聘して、光コム技術の基礎から研究の最先端まで、幅広く講演する。
プログラム
【シンポジウム】▽開会あいさつ=松本弘一(NMIJ)▽招待講演1=中沢正隆(東北大学電気通信研究所)▽来賓あいさつ=吉田雅彦(経産省知的基盤課長)▽招待講演2=アラン・マジェー(NRC、カナダ)▽招待講演3=ジェイソン・シュタルネカー(NIST、米国)
【ワークショップ】▽セッション1=レナート・ロバートソン(国際度量衡局、仏)、ホーソン・ソー(KRISS、韓国)▽ジンロン・ペン(CMS/ITRI、台湾)、稲葉肇(NMIJ)▽セッション2=美濃島薫(NMIJ)、武者満(電気通信大学レーザー新世代研究センター)、平野正晃(住友電気工業(株)光通信研究所)、洪鋒雷(NMIJ)▽閉会あいさつ
【期日】5月18日(金)、9時30分〜17時50分
【会場】つくば国際会議場(エポカルつくば)中ホール http://www.epochal.or.jp/index.html
【参加費】無料
【問い合わせ先】産業技術総合研究所計量標準総合センター・国際計量室(切田篤)=TEL029−861−4149、FAX029−861−4202、http://www.intermet.jp/
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