What's New計量新報記事計量計測データバンクOther Data会社概要出版図書案内リンク

日本計量新報 2007年12月2日 (2702号)

平成19年度近畿計量大会開く
11月22日大津市で開く、参加者は272名

記念講演は岡村雄治計量行政室長と環境システム学の内藤正明氏  
嘉田由紀子滋賀県知事が「計量制度は人間の健康・安全面で重要な役割」と挨拶

近畿地域の2府4県の計量関係団体である京都府計量団体連合会、兵庫県計量協会、大阪府計量協会、和歌山県計量協会、奈良県計量連合会、滋賀県計量協会が共同開催する平成19年度近畿計量大会が、関係者272名が参集して11月22日大津市の大津プリンスホテル「コンベンションホール」で開かれた。催しの中心は二つの記念講演で計量行政室長の岡村雄治氏と環境システム学の内藤正明氏がそれぞれ1時間ほど専門分野のことを話した。懇親会には滋賀県知事の嘉田由紀子氏が出席し、「計量制度は人間の健康・安全面で重要な役割」と挨拶して、出席者とわだかまりない交流が行われ、その人気振りを物語るように大勢の参加者と記念撮影をして大会が自然に盛り上がった。今年度主催した当番県は滋賀県であったが次年度は京都府が担当する。

嘉田由紀子滋賀県知事(左)、平野將会長(右)


滋賀県知事の嘉田由紀子氏は懇親会に出席しその冒頭で「みなさまにはひごろより適正な計量の推進と計量思想の普及啓発にご尽力いただいていることに厚くお礼申し上げます。計量制度は商取引の適正化・公平化を図ることはもとより、人々の健康安全にも深く関わるなど、日常生活にきわめて重要な役割をはたすもの」と挨拶した。

府県の壁を超えた協力体制へ

主催県の代表として滋賀県計量協会平野将会長は大会の冒頭で挨拶、その内容は概ね次のようなものであった。

私ども滋賀県が当番県としてこの大会を開催した6年前は地方分権一括法が施行された直後の平成13年であり、計量行政事務はそれまでの機関委任事務から自治事務に再編成され、大半の事務が各自治体の責任のもとに推進されることになりました。私ども計量協会では、計量行政機関と表裏一体となって適正計量の推進のため会員一同一丸になって公益法人としての責務を果たすべく事業に取り組んできております。計量行政機関においては事務の仕組みが大きく変化し、また地方交付税の減少などにより財源確保の面で私ども協会が希望する財政の援助は非常に厳しい状況になっているようであります。

滋賀県計量協会としては他県にまたがる会員や事業者の数が多く、この6年間においても事業環境が大きく変化していくなかで、これまでの行政機関に頼った事業運営だけでなく協会独自の事業展開も積極的に実施していかなければならない時代であると考えます。

1府県の単独団体では財政的にも人材確保の面でも、機器や器具の管理や運営面など難しく困難な事柄や状況が多くあります。これらを効率的・効果的な事業として展開していくためには府県の壁を越えた事業実施のための協力体制を確立していくことが必要であると考えられます。そこで先ずお隣の奈良県や京都府の協会さまと手をつなぎ、事業の実施や協会運営において歩調をあわせて協同で実施していくことができないか、ということなどを検討してまりたいと考えます。

この大会が協会事業と協会運営の新しい体制をつくりだしていく足がかりとしていただくことを願うものです。

講演骨子

記念講演2題は次のとおり。

1、講師は計量行政室長の岡村雄治氏、演題は「適合性評価に係る法制度に対する検討課題」

2、講師は環境システム学の内藤正明氏、演題は「人類持続を可能にする社会像をどう描くか」

講演1の骨子は、はじめに、我が国経済社会の制約要因、政府への制約要因、規制の制定・改廃に関する意見反映のための諸手続き、適合性評価に関する国際的な動向(以上「さまざまな制約要因」)、技術基準、評価手法、適合性評価機関、規制の強化・緩和(以上「適合性評価制度の要素」)、ものづくり側からの視点、法制度を検討する際の課題、法制度の要素を選択する視点(以上「法制度を設計する際の考え方」)、むすび。

講演2は、地球の危機的状況や、持続可能社会についての社会背景を説明した。滋賀県が提案する現代の社会構造を大きく転換する“自然共生型ビジョン”を紹介し、今後の取り組みを説明した。

大会次第

(1)開会(2)開催県挨拶(3)来賓祝辞(4)来賓紹介(5)表彰式=近畿計量協議会長感謝状贈呈(6)記念講演(7)次年度開催地について(京都府)(8)閉会の辞(9)懇親会1.開宴の辞2.乾杯の音頭3.アトラクション=濃州神陰流桔梗舘剣舞詩舞4.中締め挨拶5.閉宴


記事目次本文一覧
HOME
Copyright (C)2006 株式会社日本計量新報社. All rights reserved.