日本計量新報 2008年6月1日 (2726号) |
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計工連、日計振が総会開く
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宮下茂会長はあいさつで、原油・原材料価格の高騰、米国のサブプライムローン問題による世界的な経済環境の混乱などで景気減速が懸念されるとした。宮下会長は、計工連は新たな成長戦略の具体化推進、国民の安全・安心の確保強化に積極的に取り組んでいく必要があるとし、環境問題への対応をはじめ新たな成長、市場拡大が期待される医療・健康・福祉関連、情報通信関連、エネルギー、ナノテク、バイオ等々の分野における計量計測のニーズを掘り起こしていくことが重要であると強調した。宮下氏はまた、産学協力の推進、循環型社会構築に対応する調査研究事業、国際規格、基準への対応、計量制度、高度化、国際協力・交流事業等々の諸事業にも取り組んでいくと述べた。
計工連は08年度は、(1)技術開発に係わる事業、(2)計量制度に係わる事業、(3)需要開拓に係わる事業、(4)高度化に係わる事業、(5)国際協力・交流に係わる事業、(6)市場動向等調査研究に係わる事業、(7)循環型社会構築に対応する調査研究事業(環境対応製品づくり調査研究)、(8)行政施策等に関する協力事業、の8つの事業を推進していく。
(具体的な事業は次号以下につづく)
(株)タニタ(東京都板橋区前野町1−14−2、谷田千里社長)は、高血糖チェックの新しい自己管理ツールとして携帯型のデジタル尿糖計「UG−201」を開発、6月20日より販売する。
メタボリックシンドロームの診断基準の一つに血糖値があるが、それと相関性の強い尿糖をチェックし、血糖のコントロールに用いようというもの。血糖値の把握には常に測定者に穿刺採血に伴う負担がかかるが、UG−201はセンサーに直接尿をかけるだけで済み、しかも携帯型のため場所を選ばない。血糖測定を補完すると共に、糖尿病はもとより、糖尿病の初期に見られる兆候として注目されている食後高血糖の管理にも有効と考えられる。
センサーを抜き差ししない独自の折りたたみ構造。防滴基準を満たすことで、携帯可能なコンパクト化を実現した。折りたたんだ状態の本体サイズは68×118×22mmと、シャツのポケットに入る大きさ。
これまでの据え置き型では、乾燥状態でセンサーを出荷していたため4時間程度必要だった初回設定の時間も、保存液につけたまま出荷できるよう改良したことで大幅に短縮。センサー取り付け後5分程度で測定を始められる。
測定はセンサーに直接尿をかけるだけで良く、尿糖を検出後6秒で測定値を表示する。
価格はオープン価格。初回セット15000円前後、センサーカートリッジ6000円程度の予定。
【仕様】
▽本体=サイズD68×W118×H22mm、重量約80g、(電池を含まず)▽カバー取付時=カバーサイズD76×W97×H29mm、重量約150g(本体、センサーカートリッジ、保存液ボトルを含む)▽表示方式=LCDデジタル表示(文字高10・5mm)▽測定対象・項目=尿、グルコース▽測定時間=6秒▽測定範囲=0〜2000mg>/dL(2000mg/dL以上は点滅)▽電源=DC3Vコイン形リチウム電池1個▽電池寿命=約180日間(1日3回測定の場合)▽センサーカートリッジ寿命=60日以内に200回測定可能▽医療機器分類=高度管理医療機器(クラスlll)、特定保守管理医療機器