08年度 第1回国際計量研究連絡委員会ひらく
現場への効率的な標準供給など討議
(独)産業技術総合研究所は、2008年度第1回国際計量研究連絡委員会(国計連)を9月24日14時〜16時、東京都港区の泉ガーデンタワー7階コンファレンスセンターRoom1、 Room2で開催した。
国計連は、1977年以来毎年開催され、計量標準、標準物質及び法定計量に関する日本全体の動向を調査・把握し、国内外の連携を促進するために活動を行っている。
今回の議事は以下の通り。
(1)第13回OIML(国際法定計量機関)総会について(2)計測現場への効率的なトレーサビリティ確保(3)化学物質の拡大するトレーサビリティへの対応(4)その他(分科会、計測クラブの活動、計量関連国際会議の動向等)
議事概要
(1)第13回OIML(国際法定計量機関)総会について=産総研イノベーション推進室長三木幸信
2008年10月29日より4年に一度のOIML総会が、またその前後にCIML(国際法定計量委員会)が、シドニーで開催される。その議事次第案を紹介した。
初めに、OIML総会の概要および今回の議事次第案を紹介。特に「OIML条約第1条に起因するアクション」「国際勧告の採択」「(計量器の型式評価の)国際相互受け入れ/国際相互認証制度」「2009〜2012年会計期のOIML予算」「新たな加盟資格・アソーシエート」について詳しく紹介した。
次に、CIMLの概要および今回の議事次第案を紹介。特に「加盟国及び準加盟国」、「国際文書の承認」について詳しく紹介した。
10月1日に対処方針会議が開かれ、その場で我が国の方針が決定されるため、議題があればそれまでに発表者に連絡することになった。
(2)計測現場への効率的なトレーサビリティ確保=産総研計測標準研究部門電磁気計測科長中村安宏
2010年までに物理だけで約250種の国家標準が整備される見込みであり、国家標準の整備はかなり進んできた。現在、これらの標準は、機材・人材を持ち込んでの旧来の校正方法の連鎖で測定現場に供給されているが、時間的、コスト的に現場のニーズと合わないものが多く、効率的な標準供給方法の確立が強く求められている。その一つとしてe−traceを紹介した。
(次号以下につづく)
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