計工連 92%が「景気は悪化する」と回答
景気・業況・施策等に対する意見調査
厳しい見方、前回より25%増える
(社)日本計量機器工業連合会(宮下茂会長)は会員企業を対象に、景気・業況・施策等に対する意見調査を実施した。回答者の44.0%が景気動向に関して「徐々に悪化する」、48.0%が「急速に悪化する」と回答しており、合計すると、前回調査より25.3%増の92.0%が、景気は悪化すると見ていることがわかった。
今回の調査期間は2008年12月2日〜2009年1月9日。調査対象は112社で、回答したのは75社(回答率67%)。
当面の景気動向は、現状で推移が大幅減
当面の景気動向については、「急速に悪化する」48.0%、「徐々に悪化する」44.0%との回答であった。
民間設備投資、住宅投資、個人消費、雇用所得、輸出が不振
2009年春にかけての経済諸指標の見通しについては、殆どの調査項目で指標が大きく低下しており、なかでも「民間設備投資」「住宅投資」「個人消費」「雇用所得」「輸出」はいずれも90%を超える回答者が「不振」「低下」するとしている。
「株価」は「低下」57.3%、「横ばい」42.7%、「製品価格」は「横ばい」52.0%、「低下」48.0%であった。
為替は円高傾向、原油価格は低下へ
「為替」は、「さらに円高が進む」とする見方が53.3%、「横ばい」38.7%であった。
「原油価格」は「横ばい」56.0%、「さらに低下する」が42.7%。前回調査では「高騰する」が81.4%だったのに比べ、大きく変化している。
会員業況 設備投資も減額傾向
会員企業の業況について、2008年10月〜2009年3月見通しでは「非常に悪い」「悪い」「やや悪い」が合わせて77.3%と、当面の景気動向と同様、厳しい見方をしている。
09年度後半は、やや改善か
2009年10月〜2010年3月の予想では「非常に悪い」「悪い」「やや悪い」が合わせて65.4%、「ほぼ横ばい」が24.0%と、いくらか改善するとしている。
生産・売上高は70%減
生産・売上高について、2008年10月〜2009年3月の見通しでは、「減少」が70.7%と最も多く、「不変」20.0%、「増加」9.3%であった。2009年4月〜9月の予想では「減少」68.0%、「不変」が24.0%である。
収益状況も大きく後退
収益状況について、2008年10月〜09年3月の見通しでは「悪化」68.0%、「不変」20.0%、「好転」10.7%で、前回調査に比べ大きく後退している。
09年4月〜9月の予想では「悪化」61.4%、「不変」が29.3%となっている。
予想為替レートは95円前後が最も多い
為替レートについては、現在の設定レートを100円前後とする回答が24.0%と最も多く、次いで105円前後18.7%、95円前後が17.3%と続いている。09年3月の予想レートでは、95円前後37.3%、100円前後が24.0%と続いており、90円以下とする回答も14.6%あった。
望ましいレートとしては、110円前後とする回答が36.0%と最も多くなっている。
既存製品をベースの技術開発が中心
技術開発の取組みでは「既存製品分野の高付加価値化」が48.7%と最も多く、「既存製品の関連新分野」が44.2%と続き、既存製品をベースとした技術開発が中心となっている。
また、取り組む際の問題点としては「開発スタッフの要員・量」を挙げた回答が43.1%と最も多く、「技術力」41.3%、「研究開発資金」14.7%の順となっている。前回調査で最も問題があるとした「開発スタッフの要員・量」は10%ほど減少し、逆に「技術力」とした回答が10%ほど増えている。
設備投資計画も減額
2009年度の設備投資計画では、「08年度に比べ減額」38.7%、「08年度と同規模」26.7%、「実施を見送る」「未定」がそれぞれ13.3%であった。
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