日本計量新報 2009年3月1日 (2763号) |
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日本計量史学会が総会開く
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左から、内川恵三郎新会長、計量史学会の様子 |
日本計量史学会は、計量の歴史に関心がある人はだれでも参加できる開かれた学会である。現在の会員数は約170名ほどである。
同学会は、1978年に創設された。昨年11月22日には「創立30周年記念式典・計量史をさぐる会2008」を開催している。
初代会長は『中世量制史の研究』で学士院賞を受賞している寶月圭吾氏。以来、林英夫氏、岩田重雄氏、蓑輪善蔵氏が会長を務めている。内川恵三郎氏は5代目の会長になる。
同学会は、役員・会員のボランティアで運営されており、会報として『計量史通信』、研究論文を掲載する研究誌『計量史研究』を発行している。だれでも参加できる『計量史をさぐる会』を(社)計測自動制御学会力学量計測部会と共催で毎年開催している。
会員構成は計量史の研究者も、文献などからアプローチする人や計量技術の発達を科学技術史の観点から明らかにする人、計量器の収集家など幅広い。これらの人々の多方面の興味・関心を活かす活動が今後の課題になる。
学会は、『江戸開府400年』を記念するイベントである「江戸東京博物館開館10周年記念平賀源内展」と併催の「計量いま・むかし展」(2003年11月29日〜04年1月18日)などにも積極的に参画してきた。また、文部科学省の科研費基盤研究にも参画し、古枡や古尺の実測、西欧の度量衡調査などをしている。
(5面へつづく)
(順不同、○は新任)
【会長】○内川恵三郎【副会長】▽松本栄寿▽西脇康▽山田研治【理事】▽新井宏▽飯塚幸三▽大網功▽加島淳一郎▽黒須茂▽沢辺雅二▽高田誠二▽高松宏之○富樫孝昭▽西田雅嗣▽西村淳▽横田茂子【監事】▽小川実吉○山崎敬則
(株)クボタ計量システム部(大阪府八尾市神武町2−35、電話072−993−1932)は、トラックスケール用D−LC(デジタルロードセル)指示計「SP−500−Dシリーズ」を発売した。
同シリーズは、従来の指示計のイメージを一新するスタイリッシュなデザインを採用し、各種の使いやすい機能を搭載して、計量管理をスムーズにサポートする。操作画面は、クボタ従来比で約2倍の明るさを持つ12.1インチの大型カラー液晶を採用。そのほか安全安心機能として、ライフメータによる故障の予防と計量プロファイル機能による誤計量防止や偏荷重検出を備え、安全な運用と安心の取引をサポートする。故障時対応機能であるエラーログ機能の充実で、故障の不安も軽減される。新設・充実機能として、タッチパネルとキーボードの2つの入力モードに新機能の音声ガイダンス機能が追加され、作業性を向上させている。そのほか多目的メッセージ表示器によって重量だけでなくメッセージ表示も可能なメッセージ機能を追加。画面を見ながら伝票レイアウトをカスタマイズできる、カスタマイズ機能も搭載している。
【D−LCとは】
D−LC(デジタルロードセル)は、従来のアナログ信号ではなく重量値そのものをデジタル出力する新デジタルロードセル。ロードセル本体に増幅部、A/D変換部、マイコンを組み込み、デジタル信号の直接出力を実現した。
特長は以下の通り。
▽自動演算補正機能=トラックスケールに搭載されるロードセルの1つ1つが、高精度で且つ全てのロードセルが均質。しかも調整(偏置誤差調整を含む)は全て指示計側でできる。▽高い計量安定性=載台部(ロードセル設置部)の温度変化をD−LC内部の温度センサで計測して、温度特性を自動演算補正する。▽高いメンテナンス性=D−LCトラックスケールに搭載されるロードセルの1つ1つが、ID(識別番号)を持ち、指示計の画面から各々の出力を確認できるので、よりスピーディなメンテナンスが可能。▽長距離通信でも高い信頼性=出力がデジタル信号であるためアナログロードセルよりもノイズの影響を受けにくく、長距離通信でも高い信頼性を確保する。