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日本計量新報 2009年3月8日 (2764号)

第7回全国計量士大会開く
2月26日、京都に206名集まる

計量標準供給の現状と今後の方向
日計振の計量士関係事業の状況
適正計量管理事業所拡大の取り組み

(社)日本計量振興協会が主催して年1回開いている「第7回全国計量士大会」が、2月26日午後1時半から京都市南区の京都テルサ(京都府民総合交流プラザ)で、206名の計量士が参加して開かれた。大会では3つの状況報告があった。「計量標準供給の現状と今後の方向」「日本計量振興協会の計量士関係事業の取り組み状況」「適正計量管理事業所の拡大の取り組みについて」。(社)京都府計量協会の吉川勲氏がコーディネータとなり、「グローバル化時代における計量士の進む道(副題・質量標準とトレーサビリティ)」をテーマに意見交換がおこなわれた。午後5時過ぎから懇親会が開かれ、6時半過ぎに閉会した。

左から、大会のようす、発言の続いた意見交換会、松本克一運営委員長


意見交換 グローバル化時代における計量士の進む道

情報交換と交流、地位向上の支援を目的に

同大会は、日計振計量士部会運営委員会が企画立案し、計量の制度や技術に関する最新情報を提供するとともに、参加者相互が交流と情報交換をして、計量士の資質の向上や地位の向上を支援することを目的にしている。

総合司会は愛知県計量士会の阿知波正之氏。松本克一(社)日本計量振興協会計量士部会長が開会の辞を述べ、飯塚幸三同会会長が主催者あいさつをした。

岡村雄治経済産業省計量行政室長が来賓あいさつ。

状況報告が3つあった。(1)計量標準供給の現状と今後の方向=三戸章裕((独)産業技術総合研究所)、(2)日本計量振興協会の計量士関係事業の取り組み状況=河住春樹((社)日本計量振興協会)、(3)適正計量管理事業所の拡大の取り組みについて=土居信次(大阪計量士会)。

(社)京都府計量協会の吉川勲氏がまとめ役となり、意見交換をした。テーマは「グローバル化時代における計量士の進む道」、副題は質量標準とトレーサビリティ。パネラーが報告をし、これに基づいて参加者が自由に意見交換した。

パネラーは、桑山重光(東京計量士会)、河原紀男((社)京都府計量協会)、小林善男((社)日本品質保証機構)の各氏。意見交換の場で出た質問に、(独)産業技術総合研究所の小島孔氏や、岡村雄治計量行政室長が説明した。

閉会の辞は、(社)福岡県計量協会の西竹啓介氏が述べた。

午後5時10分から懇親会を開いた。懇親会の司会は(社)宮城県計量協会の佐藤正使氏。

松本克一日計振計量士部会長があいさつし、来賓として大槻康博京都府計量検定所長があいさつした。

乾杯の発声は、大阪計量士会の吉村良次会長。愛知県計量士会の阿知波正之氏が中締めをして6時30分過ぎに閉会した。

資質向上の研修が好評

主催者あいさつした飯塚幸三日計振会長は、計量士の活躍の場を広げるためには実力の向上が欠かせないことから、計量士に必要な研修事業に力を入れており、リフレッシュ基礎講習会の他に実務研修コースの講習会を実施し、好評だったと述べた。

計量管理の重要性高まる

来賓あいさつした岡村雄治計量行政室長は次のように述べた。

コンプライアンスの欠如や景気の悪化などで、計量に関する不適切な行為が生ずることを懸念している。このような時こそ計量士が担っている計量管理が深く認識されるべきである。適正な計量を実施するためには計量管理というソフト面の重要性が高まっている。計量管理の責任者として取り組んでおられる方などを顕彰するために、産業技術環境局長表彰を新設した。

昨年の計量行政審議会答申の指摘事項は、可能なものから速やかに実現していく。

計量制度の信頼性は官と民が協力することにより支えられている。この体制が緩むことのないようにしたい。計量制度が国民のなかで適切に運用されていくためには、計量士の協力が不可欠である。

(次号以下へつづく)


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