作業の効率化、衛生の維持に貢献
最高の防水機能を備える機種も
活躍の場を広げる防水はかり
防水はかりは従来、水産物の計量に活躍してきた。食品の生産現場で使用される機器は、衛生面の観点から流水により丸洗いできることが理想である。一連の計量作業を終えたあと、汚れたはかりをホースからの流水によって清掃できる防水はかりは、作業の効率化とともに現場の環境を清潔に保つのにも役立ち、製品の安全性確保に繋がる。
近年、食品への有害物質の混入や、工場の衛生管理のずさんさが発覚するなど、食の安全を求める声が急激に高まったことで、防水はかりのニーズはさらに高まってきた。
安心安全が求められているのは、食品生産現場に限ったことではない。防水仕様の機器は、化学・薬品の現場においても、気を使わず手軽に清掃することができるため、汚染防止に貢献している。
さらに、屋外や粉塵がまん延している現場や、水没の危険性がある現場では、より高い防塵防水性が必要とされている。
防水はかり・天びんは、その高い防水性・防塵性、堅牢性を武器に、食品・薬品工場、建設現場、廃棄物処理の現場など年々活躍の場を広げている。
このようなニーズを受け、メーカー各社は、防塵防水機能を持つ天びん・はかりのラインナップを増やしている。
上部からのみの流水ぐらいなら充分防水性を発揮する機種から、縦・横・斜めからの放水にも耐えられる高い防水性をもつ機種まで。最近では、IP65以上の防塵防水等級を持つものも登場しており、中には、水深1<CODE NUMTYPE=SG NUM=65A1>の水槽中に24時間水没しても機械内部に水が浸入しない非常に高い防水レベルを備える機種もある。
防塵・防水性能に関する保護等級
IPとは、国際電気標準会議(IEC)および日本工業規格(JIS)が定める、電気機器内への異物の侵入に対する保護等級。第1記号(耐塵性=人体および固形物に対する保護等級0〜6)
と第2記号(防水性=水の侵入に対する保護等級0〜8)からなる。
数字が大きいほど保護の度合いが高くなる。「防塵」は第一記号の等級6以上。「防滴」は第二記号の等級1〜2を指す。なお、防塵または防水の保護等級を省略する場合は、「X」を記載する。
たとえば、粉塵に対する保護は、IP5Xだと「粉塵が内部に若干侵入しても、正常な動作を阻害しないこと」を示し、IP6Xだと「粉塵が内部に侵入しないこと」を示す。
また、水の浸入に対する保護では、IPX4は「飛沫に対する保護」、いわゆる「生活防水」を、IPX5は「動作に有害な影響を受けないが、内部に水が入る可能性はあること」を意味する。さらに、IPX6は「内部に水が入らないが、水中に入れても大丈夫というわけではないこと」、IPX7は「水深1<CODE NUMTYPE=SG NUM=65A1>に30分沈めても内部に浸水しないこと」となり、最高のIPX8は、「原則として完全密閉構造であり、連続的に水中に置かれる場合に適すること」を示す。
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