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第18回全国計量士大会開催
2月28日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで
「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」テーマに

第18回全国計量士大会開催:2月28日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで、「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」テーマに

動画
<全国計量士大会開会および鍋島日本計量振興協会会長あいさつほか>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その1>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その2>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題」その1>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改革と計量管理の今後の課題」その2>
<意見交換 フリーディスカッション>
<まとめと閉会のあいさつ>
<会場のようす 1>
<会場のようす 2>

 日本計量振興協会(日計振)は「第18回全国計量士大会」を、2月28日、東京都港区のホテルインターコンチネンタル東京ベイで、約100名の参加で開催した。

 今回のメインテーマは「新しい計量制度への取組みの状況と課題U」。計量管理推進に関連する2つの発表がある。新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して懇親会は中止した。

第18回全国計量士大会

第18回全国計量士大会開催:2月28日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで、「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」テーマに

 

最新情報の提供と情報交換の場として18回目

 大会テーマは、「新しい計量制度への取組みの状況と課題U」。

 計量士が計量現場において、計量法政省令改正への対応を進めるなか、計量システムが非自動、自動化を問わず、日々、遭遇する実務の課題を長年の経験を礎に、常に改善しながら業務に携わっていること等について食品製造企業2社から発表した。その後、参加者との意見交換を実施した。

 意見交換で得られた成果は、関係機関等へ力強くアピールする等、将来に向け、計量士を取り巻く諸課題の解決につなげていくため、一緒に考えていく。

■最新情報の提供と情報交換の場

 全国計量士大会は、同会計量士部会の企画立案のもと、計量制度の変化や技術革新に関わる最新情報を提供するとともに、参加者相互の情報交換の場を設け、計量士の職域拡大と力量の向上を支援することを目的として開催している。今年で18回目。

■懇親会は中止

 新型コロナウイルスが感染拡大している状況を考慮して、懇親会は中止した。また政府方針等により、来賓に予定していた行政関係者は参加を見合わせた。

 総合司会は、白鳥慎治日計振計量士部会委員。

白鳥慎治日計振計量士部会委員
白鳥慎治日計振計量士部会委員

 阿知波正之計量士部会長が開会の辞を述べた。

阿知波正之計量士部会長
阿知波正之計量士部会長

 阿知波氏は、新型コロナウイルスが感染拡大している折であることから大会を開催するべきかどうか日計振としても検討したが、計量士を取り巻く課題は山積しており、その検討のためにどうしても開催したいということから開催することになったと経緯を述べ、ただ懇親会を中止することを案内した。

■鍋島孝敏日本計量振興協会会長が主催者あいさつ

 鍋島孝敏日本計量振興協会会長が主催者あいさつをした。

鍋島孝敏日本計量振興協会会長
鍋島孝敏日本計量振興協会会長

 鍋島氏はあいさつで、政府から全国の小中学校の一斉休校の要請等もあり、事態の重大さから中止も考えたが、現在の計量士を巡る課題が重要であることから、検討のうえ開催することに決めたことを報告し、参加の皆様に感謝するとした。また、くれぐれも体調管理には注意して欲しいと要請した。

 今回は現場の計量士から2題の事例報告があり、出席の皆様にとって大いに参考になるので、よく検討して欲しいと、積極的な参加を要請した。

第18回全国計量士大会

■日計振の計量士関係事業の取り組み

 状況報告として、河住春樹日計振専務理事が「一般社団法人日本計量振興協会の計量士関係事業の取り組み状況」を説明した。

河住春樹日計振専務理事
河住春樹日計振専務理事

 河住氏は、2020年5月完成予定の、計量士国家試験受験者向け計量管理新教材の作成や計量士向け自動捕捉式はかりの計量管理実機研修会、指定検定機関の計量士養成コース―検定を実施する計量士を養成する技術講習会―など、日計振が実施している事業を簡潔に説明した。

第18回全国計量士大会開催:2月28日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで、「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」テーマに

 

意見交換で2題の発表

動画
<全国計量士大会開会および鍋島日本計量振興協会会長あいさつほか>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その1>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その2>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題」その1>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改革と計量管理の今後の課題」その2>
<意見交換 フリーディスカッション>
<まとめと閉会のあいさつ>
<会場のようす 1>
<会場のようす 2> 

 今年のメインテーマは昨年のテーマを引き継いだ「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」。

 堀田圭一日計振計量士部会委員(計量計測技術センター)が、コーディネーターとして進行した。

堀田圭一日計振計量士部会委員
堀田圭一日計振計量士部会委員

■計量管理の課題を発表

 今回の発表は2題。「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」と「自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題」。

■(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題:廣田怜(千葉県計量協会、ヤマサ醤油品質保証部、計量士)

廣田怜(千葉県計量協会、ヤマサ醤油品質保証部、計量士)
廣田怜(千葉県計量協会、ヤマサ醤油品質保証部、計量士)

 廣田氏は概略次のような発表をした。

▽適正計量管理事業所の計量器管理は、非自動はかりだけでなく、圧力計、温度計、密度計、流量計など多種多様な管理が必要となる。これら計量器の日常管理、校正など社内における計量管理の方法と社内研修等について、どのように実施しているか。
▽加えて、これからの計量器管理として計量法政省令改正に伴う自動はかりの管理も必要となる。現状、われわれがおこなっている対応について紹介するとともに、現在の管理方法とJIS法とを比べ、今後の適正計量管理事業所としての自動はかりの管理方法についての課題とその対応策

発表のようす

 廣田氏は「今後の課題と懸念点」として次の課題をあげた。

▽自主検査の方法と頻度▽適正計量管理事業所への登録、検定の頻度▽検定を実施する日時▽簡易修理および修理の実施▽検定の対象となるか否か

 そのうえで「最終的な情報が確定しない現状では、なかなか動けていないのが実情」であるとした。

■自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題:奥村元(神奈川県計量士会、日本製粉生産技術本部、計量士)

奥村元(神奈川県計量士会、日本製粉生産技術本部、計量士)
奥村元(神奈川県計量士会、日本製粉生産技術本部、計量士)

 奥村氏は概略次のような発表をした。

▽計量法政省令改正にともなう検定の技術基準は、自動捕捉式はかりのJIS B7607は2018年8月に、ホッパースケールのJIS B7603は2019年8月に改正された。円滑な運用のため更なるJIS改正作業が進められている。既存の自動はかりの検定猶予期間は、自動捕捉式はかりで2025年3月末、ホッパースケールで2026年3月末となっている。
▽これらの新制度に対応して、計量士は、制度改正の内容を理解してどのような日常管理をしていけばよいか、具体的な事例を紹介した。

発表のようす

 奥村氏は「制度対応における計量士の課題」として次の点をあげた。

▽自動はかりを含む適正計量管理事業所に対応出来るようになること。
▽体力をつけて、機敏に動けるようになること。これは、労働安全を考慮して、充塡包装作業を中断せずに計量管理作業をするため。
▽EXCELを自在に操作できるようにすること。これは、平均誤差、標準偏差の計算やホッパースケールの載架分銅をブロック検査でおこなう場合に必須であるから。
▽自動はかりの検査費用の増加、非自動はかりの定期検査が減った時に企業の役に立つ活動を考え提案すること。これは、企業は結局、利益、コストが判断基準であるから。

 発表内容に関して質問があり、発表者は実情等を回答した。

質疑
発言する廣瀬幸造氏(愛知県計量士会)

質疑
発言する牧川新二氏(群馬県計量協会)

質疑
発言する阿知波正之氏(愛知県計量士会)

質疑
発言する廣田怜氏(千葉県計量協会計量士部会)

 

■意見交換(フリーディスカッション)

動画
<全国計量士大会開会および鍋島日本計量振興協会会長あいさつほか>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その1>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その2>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題」その1>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改革と計量管理の今後の課題」その2>
<意見交換 フリーディスカッション>
<まとめと閉会のあいさつ>
<会場のようす 1>
<会場のようす 2>

 堀田圭一コーディネーターの司会で進行した。

 社内教育や指定検定機関の申請における問題点などで質問や意見が交わされた。

討議
発言する溝口義浩氏(東京計量士会)

討議
発言する上土井章仁氏(熊本県計量協会)

 指定申請に関しては、発言者から共通して、申請の手引きや技術能力の基準についてのガイドラインに忠実にそった申請をするようにと指摘された、検定機関は都道府県の検定所に代わる検定をする組織であるからきちんとした体制にする必要があると指摘されたなどが報告された。

 堀田コーディネーターは、計量士の活躍の場をさらに増やしていくためには、普及啓発をさらに進める必要がある。アピールできる点が欲しい。指定検定機関の申請に関しては、連携が不可欠であるとまとめた。

 小谷野泰宏産総研計量研修センター長と島岡一博同センター統括主幹が講評した。

 小谷野氏は、産総研計量研修センターで実施している自動はかり等に関する指定検定機関講習などの実施状況を説明した。自動はかりに関する情報がなかなかはっきりしないことやJISの解釈に関する問題などもあり教習実施はかなり大変であるが、皆様からの疑問や意見を教習に活かしていきたいと述べた。

小谷野泰宏産総研計量研修センター長
小谷野泰宏産総研計量研修センター長

 島岡氏は、大きな設備においては安全面も問題になる、教習ではそういうことも考えていきたいと述べた。

島岡一博産総研計量研修センター統括主幹
島岡一博産総研計量研修センター統括主幹

 閉会の辞は、桑山重光計量士部会副部会長。

桑山重光計量士部会副部会長
桑山重光計量士部会副部会長

■協賛

▽計量計測技術センター▽秋田県計量協会▽宮城県計量協会▽福島県計量士会▽茨城県計量協会▽埼玉県計量協会▽東京都計量協会▽東京計量士会▽神奈川県計量協会▽神奈川県計量士会▽富山県計量協会▽静岡県計量協会計量士部会▽愛知県計量士会▽滋賀県計量協会▽大阪計量士会▽兵庫県計量協会▽岡山県計量協会計量士部会▽広島県計量協会▽広島県計量士会▽香川県試験機検査センター

第18回全国計量士大会開催:2月28日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで、「新しい計量制度への取り組みの状況と課題U」テーマに

動画
<全国計量士大会開会および鍋島日本計量振興協会会長あいさつほか>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その1>
<意見交換 発表「(食料品)適正計量管理事業所の計量管理と自動はかり対応の課題」その2>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改正と計量管理の今後の課題」その1>
<意見交換 発表「自動はかりの制度改革と計量管理の今後の課題」その2>
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<会場のようす 1>
<会場のようす 2> 

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