賀詞交歓会のようす
計量計測関連業界の新年賀詞交歓会が各地で開かれている。計量計測関係の11団体と本紙が主催する「計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」が1月8日、東京都千代田区のグランドアーク半蔵門で開かれ、主催団体の関係者、経済産業省、産総研、関東地区の計量行政関係者などが参集した。全国各地でもこれから2月初旬まで計量関係団体の新年会が開催される。
賀詞交歓会のようす
「計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」は11時開会。鍋島孝敏日本計量振興協会（日計振）会長が主催の11団体１社を代表してあいさつした。
来賓を代表して経済産業省飯田祐二産業技術環境局長と産業技術総合研究所（産総研）の臼田孝計量標準総合センター長が祝辞を述べた。
日本電気計器検定所の豊木則行理事長の乾杯の発声をきっかけに、参会者は新年のあいさつを交わした。
日本電気計器検定所の豊木則行理事長
乾杯
中締めは、松村徹日本環境証明分析協会会長による一本締め。
松村徹日本環境証明分析協会会長
2020年（令和2年）計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」開く、2020年1月8日（水）、ホテルグランドアーク半蔵門
鍋島日計振会長は次のようにあいさつした。 動画
世話人を代表してあいさつする鍋島孝敏日本計量振興協会会長
計量界は、100有余年の間、脈々とその活動が継承されていることは大変誇りにすべきことである。
昨年は、国際単位系SIの定義が改定されたのにともない、5月に計量単位令が改定公布され記念すべき年となった。
政省令改正により指定検定機関の新設及び自動はかりが特定計量器に追加等民間の参入促進の方向性が強く打ち出され、昨年4月より検定がスタートした。
この新しい制度による自動はかりを中心とした壮大な検定システムを実効あるものとして構築・運用していくためには、今後は、関係機関・事業者・団体および計量士との間の密接な連携が不可欠である。
2020年（令和2年）計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」開く、2020年1月8日（水）、ホテルグランドアーク半蔵門
飯田祐二産業技術環境局長は次のようにあいさつした。
飯田祐二産業技術環境局長
オリンピックイヤーや関西大坂での万博など、今後の状況を意識しながらイノベーションに取り組んでいきたい。
温暖化対策も待ったなしの段階に来ている。
このような状況のなかでデータが大事な時代、付加価値の源泉になっている。
このなかで、正確な計量を担保していくことなどは変わってはいけないところであるが、変えなくてはならないところがあるのが計量である。
自動はかりの規制が始まることであるとか、質量の定義がキログラム原器から物理定数によるものに変更になり、バイオなど新しい分野の質量測定に貢献していくなど変化してきている。スマートメーターに関しても電力制度改革と一体で議論されている。
オープンイノベーションが大事である。これは皆様の協力なくしてはできないのでよろしくお願いしたい。
2020年（令和2年）計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」開く、2020年1月8日（水）、ホテルグランドアーク半蔵門
質量の単位であるキログラムの定義が変わって初の新年を迎えた。すでに、産総研から新しい定義による質量、電流、熱力学温度の校正証明書が発行されている。それによる変化がなかったとしたら、それは私どもの活動が問題なく遂行されていることの証明である。
このように計量は縁の下の力持ちであるが、長期的にはバイオ分野や創薬、温暖化対策、資源探査、量子コンピュータの開発などさまざまなイノベーションに貢献するものと信じている。
計量行政に関しても、自動はかりの型式承認にしっかり取り組んでいく。
さまざまな改革が必要である。皆さんと連携し、一緒に計量のイノベーションをやり、よりよい未来をつくっていきたい。
【主催団体（順不同）】▽日本計量振興協会▽日本電気計器検定所▽日本品質保証機構▽日本電気計測器工業会▽日本環境測定分析協会▽日本分析機器工業会▽日本計量機器工業連合会▽東京都計量協会▽全国計量器販売事業者連合会▽日本計量証明事業協会連合会▽日本圧力計温度計工業会▽日本計量新報社
2020年（令和2年）計量団体・業界・機関合同賀詞交歓会」開く、2020年1月8日（水）、ホテルグランドアーク半蔵門