関西精機の自動身長体重計
部分ごとの諸特徴について
身長計部分
身長計の測定方式は、ブロック式のゴム駆動でこれをロータリーエンコーダーを介して行う。測定能力は1mm。関西精機の身長測定器そのものの能力は非常に高く確実である。問題になるのは、身長の測定を受ける人の側の背筋を伸ばしているかあごを引いているかという測定姿勢によって測定値が変わること。この点はどのような身長測定器を使っても同じであるが、このことを除外すると身長測定器に求められることは繰り返し使用しても故障しないことだ。
人の頭頂部に接する測定端が接触時いかに優しく触れるか、そして触れたときの傾きがあれば測定誤差になるから、この傾きが発生しないような仕掛けを必要とする。
関西精機ではこの点に関しても十分な配慮がされている。頭頂部に接触するときに測定の竿(さお)が上向き、下向きの接触をすると誤差を生じることになるので、接触部は二重構造となっている。この部分(測定竿)は、はかり(質量計)には絶対的に組み込まれているロバーバル機構と同じような仕組みになっているから、竿が接触するときの傾きが補正され、正確な測定を行う。
また身長測定器が頭頂部に優しく接触するためのソフトタッチ方式は同社ならではのノウハウを投入している。
体重計部分
体重測定のための体重計は3ビーム方式であるため、乱暴な乗り降りの衝撃に対しても十分対応する耐衝撃構造となっているので、こうしたことが原因となる故障の発生が解消されている。
はかり部分に関してはすべての製品が計量法の検定に合格した上で出荷・納品される。身長計の部分に関しては計量法の検定制度はないが、同社の厳密な製品管理により日本と世界の長さ計量の標準に適合している。身長測定に求められる機能のはるか上位の測定能力を持ち、国家計量標準との間でトレーサビリティが確立している。
関西精機は基準天びんなど精密天びんを製造してきた企業なので、質量測定に関して十分な技術を保有している。
自動身長体重計のはかり部分はロードセル方式だが、精密さ、安定性も特徴の一つである。
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