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日本計量新報 2009年6月14日 (2777号)

計量計測の世界でも元気な人々はみな変化している

「アマゾンで最高最低温度計を買いました」「アスクルで体重計を買いました」ということが日常茶飯事になっている。「計量器を買うのは主にホームセンター」だけど「品数が少ないので不便です」という言葉も聞かれる。
 以前は、街の金物屋さんが計量器販売の窓口であり、こうしたお店にそれを供給するのが東京や大阪にある計量器の卸問屋であった。しかし、一般使用者に計量器を供給する小売りの窓口が、ホームセンターやアマゾンの通販、そしてアスクルなどのカタログ通販に移行しているなか、これらに計量器を供給する卸の機能を獲得しているのは既存の計量器事業者ではない。

 計量器製造事業者は集まって団体などを形成していて、地方ごとにもこの種の集まりがある。「計量をするための器具、機械又は装置」というのが計量法における計量器の規定である。これに該当する計量器を製造する事業者の相当部分が理化学機器分野の団体に属し、分析機器関係の事業者も
そのような計量器を製造しており、製造の伸び率はこの分野が飛び抜けて大きい。
 また包装事業と計量器の関係は密接であり、計量と包装が一体化して機器が製造されたりするなど、包装計量システムが形成されている。
 「計量」や「計測」などの語句を名称に冠している団体は、現在も計量計測分野の最大の事業団体であることに変わりはない。しかし、実際には、その分野で事業をしていた者が隣接分野ほかで事業を拡大して大きな変身をしている。その団体の事業者の顔として存在しているから、変化に気づかないことが多いだけだ。
 元気な人々はみな変化している。

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